つれづれ
@akari_odashima
第1話 猫の死
第一話から重すぎるテーマで書こうとしています。
重い、重すぎる。
でもそんなに重くならない予定です。
5月のよく晴れた日のお昼前、我が家の猫が死にました。
16歳でした。
人間で言うと80歳くらい。
平均よりちょっと長生きしたかも?という感じです。
箱に入れてお花を飾って庭に埋葬しました。
他に2匹の猫がいますが、その日も普段と何も変わりません。
いなくなったことにすら気づいてないくらいの顔をしています。
薄情だなー、とちょっと思いました。
私もそのときはとても悲しかったのですが、日が経つにつれ、いないのが当たり前となっていきました。
1匹の猫が世界からいなくなっても、世界はなんの影響も受けず回っていくのです。
でもふとしたときに、面影と記憶が家の中を通り過ぎます。
こんなときこうしていたな、とか。
今ここにいないけど、ただどこかに隠れて昼寝しているだけなんじゃないかと錯覚したり。
猫たちの死に対する認識も同じなのかもしれません。
ふらっといなくなっただけだと。
でも戻ってきたなら、いつでも仲間に迎えるのでしょう。
「おかえり、どこ行ってたの?」
と鼻と鼻で挨拶するのでしょう。
人間の死というともっと大げさで儀式的で悲しみに暮れます。
でもこういう風にひっそりと死んで、いないのが当たり前のように受け入れられ、ときどき思い出してもらう。
そうして忘れたころに、どこかまた別の場所で姿形を変えて出会えたなら言いたい。
「ただいま、久しぶりだね!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます