終末への突入を果たして または彼女ははたして“ほど”を見きわめられるか、否か
さあ、まとめよう
次のステップへと進むため
そうとも、彼女とて無能ではない
“あいつはだらしない”と言われて
それで何の対策も立てないなどということがあろうか
先の失敗で何も学習しないなどあり得ないのだ
“かつて”彼女が“頑張ら”なかったのは
もしも“その時”玉座に就いてしまったら
彼の“後始末”でてんやわんやで自滅したから
“やっぱりだらしない”と思われてしまったから
“文句があるなら政治家になれ”
別に社会構成員としての仕事をしてるだけさ
“批判するだけなら誰でもできる”
だからと言って批判をやめたら協力もできない
なんやかんやと理屈を並べ立て
話術の素人には反論できないようにする
頭はいいんだ 論理的に話ができる
でも、あなたは道理では生きていない
口がうまいだけだから
だけどブーメラン・ブーメラン
彼にとって都合のいい言論は
彼女にとっても都合のいい言論だ
だって彼女がその玉座に就いた時
その時、あなたは自分の言葉に首を絞められる
あるいは彼女は“それ”を狙っていた?
あるいは、彼女がその流れに流された時––––
“虚無”の彼と
“自分次第教信者”のあなたを組み合わせて
“ナチュラル優勝劣敗社会”のできあがり
……となりそうなところで彼は限界を迎えた
それ以上進むと落ちていく一方だったから
誰もついていけなくなってしまうその前に、
あなたの夢が崩れ去るその前に、彼は排除された
そしてまた何事もなく世界は続いていく
だけど、彼女もあなたも俺も、彼と同じもの
いつだって危機はその辺に転がってるし、
誰がどんな破滅を招くかなんて誰にもわからない
とこしえの春も花粉症にとっては地獄だ
でも、お膳立てが済まされてしまったから
だから今そのために
僕たちは話をしなければならない
リアルの対話を、議論をしなければならない
そして選挙に行かなければならない
投票されなくても勝てるなんて
ナメられるに決まってるんだ
放っておけば二の舞だ
僕たちはそこまで馬鹿じゃない、と
そう思いたいんだが
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます