DOGMA JUDGMENT
あなたは彼のことが大好きなのね
彼に関することならなんでも良いように捉える
まるで恋のよう あるいは信仰のよう
あなたは彼をひたすら信じ続ける
信じ続けていなければ、
これまでの自分の在り方を全否定することになるから
どうしてここまでナルシストになれるのかわからない
客観的になると自分の恥ずかしさに居た堪れなくなるからだろうか
だけどいくらなんでも不思議すぎる
不気味すぎる
閉塞感を根気強く押し返していく主張よりも
威勢のいいかけ声でちゃぶ台を引っくり返す
そんな言動に庶民感情は刺激を受けやすい
「我が身が大事」と「昔は良かった」が選挙を席巻する
これが外の方を論じているとすれば
“まさにその通り”とあなたは思うのだろう
これが内の方を論じているとすれば
“いやそんな愚かなことになどなっているはずがない”
差別的、排他的、反グローバリズム、ポピュリズム
まさに己の姿じゃないか
どうしてそんなにも見えないんだろう
どうしてそんなにも見えないんだろう
どうしてそこまで自分のことが見えないんだろう
どうしてそこまで自分との共通点が見出せないんだろう
彼もやがては死んでしまう
いずれ政治ができなくなる
あなたは彼が“このまま”じゃなくなった時
どうするの
彼が国をきちんと治めているとしよう
だから彼が望まれている
じゃあ彼がいなくなったら僕らは終わりなの
そのまま終わるだけなの
あなたは宗教を望んでる
彼が教祖になることを望んでる
そしたら“次”を信じられるから
何がどうであれ
とにもかくにも信じねばならないもの
現実的でなくとも信じねばならないもの
“神”を信じている その方が楽だから
そしたら難しいことを考えずに済むから
そしたら、その他の可能性を考えずに済むから
中身などなくていい
なければないほどいい
その方が夢を見られる
どんな真実を曝け出されようと
どれほどの醜態を映されようと
都合よく“いいもの”に脳内変換
彼奴らは現人神を求めてるんだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます