想綴り

咲海李桜

第1夜

あなただけを覚えている

雲の影が流れてゆく

言葉だけが溢れている

思い出は夏風揺られながら



大切なモノ

生きる理由

生きていて「いい」理由

自分の存在理由


実の親、血の繋がり

…うちには無縁だったな。

『血の繋がった親なんだから』

『親は大事にしなきゃ』


親に見限られた、見捨てられた子供でも

親を大事にしなきゃいけないのか。


うちは、どうしていきてるんだろう。


うちが死ねば、お母さんは笑ってくれる?

うちがいなくなれば、皆幸せになる?


最初にそう思ったのは4歳の時。

何をしたのか覚えてないけれど

母親に首を絞められたのは覚えている。

「あんたさえいなければ」

どうして母が怒っているのか分からなかったけど、小さな私は必死で『ごめんなさい』と泣いていた。


この歳まで、忘れていた。

ああ、そんなこともあったなくらいに思うだけ。彼女も、必死だったんだろう。


何度か死にたいと思って、

リストカットもしたし薬品も飲んだりした。

けど、死ななかった。


まぁ、DVでボッコボコにされた時は死ぬんじゃないかなって思ったけど。

顔面は腫れ上がり、肋骨も折れて。

そんな状態にしておいて、自分の欲求を満たすために嬲るとか。

今思い出しても吐き気がする。


そういう行為は、相手を満たすだけのもので。

自分自身の気持ちは無いもので。

欲望処理の道具なんだと思う事で、何とかギリギリ耐えていた。


生きるってなんだろう。

私に価値はあるのか。

生きてる意味はあるのか。

うちは、なんなんだろう。


死ぬ勇気もない

なんで母が事故った時に死ななかった?

あの人は、うちを殺そうとしたのに。

何故、うちは生きてる?


誰か、の為に。

ダレカニ必要トサレタイ。


自分が、死んでも一緒に居たいと思う。

その人と。


好きだと言って来た相手は、

DVだったり

女好きだったり

急に音信不通になったり

「信じて欲しい」とか。

言動が一致して無さすぎた。


うちも若くアホだったから、上辺だけのでコロッと騙されて。

あの頃の自分にあったら、こんこんと説教してしまうと思う。

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