改革の旗

クララ

第1話 プロローグ

エスポワールの秘密基地では最終確認を行っている影響によって深夜にもかかわらず多くの人が働いていた。そして今、一番最後まで最終確認を行っていた部隊の確認が終了した。


「みんな集まってくれ。最後の集会だ」


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ここはエスポワール秘密基地内の会議室。普段ならエスポワール幹部しか入ることのできないこの場所に現在はエスポワールに所属しているすべての隊員が集まっていた。


「みんな、最終確認お疲れ様。これから俺たちエスポワール、最後の会議を行う。それじゃ、まずは隊長から」


そういわれて前に立ったのは軍人のような体格をした中年の男だ。そして彼は右目に眼帯を付けている。それがさらに歴戦の猛者といった雰囲気を出している。


「私達、エスポワールはこの日のために行動してきた。俺たちの始まりの地フランスでのあの訓練の日々だって中東での小競り合いだってこの日のためにやってきた。その途中で散っていった同胞に報いるためにも明日の作戦は絶対に成功させないといけない。今からでもおりたいものは降りてもいい。別にここで散っていくことだけが俺たちの目的を達成する方法なわけではない。この行動を後世に語り継ぐというのも立派な役割だ」


「隊長、ここでそれを言うのはなしにしましょう。今ここにいるのはすでに全員覚悟を決めた者たちです。それに今から降りたとしても後悔しか残らないはずです。

みんなそうだろ!」


「そうだ、隊長だけに任せるわけにはいかない!」


「これが俺たちの復讐の方法だ!」


「…そうか。それならその力を私のために…いや未来のために貸してくれないか」


「「「「「うおーー」」」」」


隊長の呼びかけに答えるように基地内に歓声が響いた。


「それじゃ、作戦の確認はそれぞれの部隊でやってね。そして俺からも最後に、みんなと一緒にやれて俺は楽しかった。たぶんこれで合うのは最後になる人いると思うけど俺はみんなのことを本当に誇らしく思うよ。未来のために!」


「「「「「未来のために!」」」」」


レジスタンスの秘密基地では最後の別れを惜しむようにその日、仲間と酒を飲む声が響いていた。


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そんな中、隊長と副隊長は先ほどの会議室で2人で話していた。


「…俺の判断は正しかったと思うか?」


「どうしたんですか。隊長だってさっきの歓声を聞いたでしょう?何も気に悩むことはありませんよ」


「それでも俺が誘ったことで彼らは死んでいくんだぞ?」


「隊長が誘ったせいじゃありませんよ。彼らが望んだんです。それにそろそろ彼らのことを復讐の鎖から解き放ってあげましょう」


「…そうだな」

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