第34話 突然の決闘!倒したらあいつらのことを教えてくれる酔っ払い。

こんなんじゃダメだ。

よし、もっと強くなってやるぞ!!


「おい、お前達、その月光隊とやらを探しているのか?」


白百合騎士団のさっきの女の子が話し掛けて来た。


「私の名はアイラ。『白百合騎士団』のリーダーをしている」

「はい、私はルリと言います」

「僕はバルター」

「俺の名前はジェイド」

「レイナ」

「よろしくな」


アイラは笑みを浮かべる。


「ところで、さっきの話だが、そのバジウスとギリトって言うのはクエスト広場にいるんじゃないか?」

「本当ですか!?」


ルリが驚く。


「奴らだって仕事をしないと生きていけないだろ?それに、他のギルドなら行方も知っているだろう」


アイラは笑った。


「ありがとうございます!!」


ルリは嬉しそうに言った。



その後、俺たちはクエスト広場へ向かった。

クエスト広場とは、依頼主からの依頼が集まる場所だ。

様々なギルドがクエストを得るために集まる。

依頼主は、村や街の人だったり、商人だったりする。

中にはNPCの場合もあるらしい。

プッチン同盟のゴブリン討伐クエストもここで受けたものらしい。

俺たちはそこに行った。

すると、そこにはたくさんのプレイヤーが集まっていた。


「すごい人数ね」


ルリが圧倒されている。


「ああ」


確かにすごい数だ。

まずは聞き込みだ。


また緊張して来た。

俺は人見知りだ。


「おい、ジェイド、大丈夫か?」


バルターが心配する。


「ああ」


俺は答えた。

頑張れ俺!

俺は近くの人に声を掛ける。


「すみません、ちょっといいですか?」

「ん?何だい?」

「こいつらについて訊きたいのですが」


俺は似顔絵を見せた。


「ああ、月光隊のやつらだ」


男は答えた。


「どこにいるか知っていますか?」

「いや、知らないな」

「そうですか。ありがとうございました」

「だけど、昨日、ギルドホールでギルドバトルをしていた。刺殺倶楽部に負けてたけど」


アリスが言っていた情報と同じだ。


「もっと、恥ずかしがらずに聞けよ」


バルターが俺の肩を叩く。


「わ、わかってるよ」


くそぉ、緊張するぜ。

だが、勇気を振り絞って次の人へ。


「あの……」

「何だよ?」


強面の男が振り返る。


「こ、ここ、この人を見ませんでしたか?」


俺は絵を見せる。


「あ?」

「いえ、だから」

「うるせえ! 酒飲んできもちよくよっぱらってんのに、じゃますんな!」


はいはい、終了~。もう無理っす。

俺は人見知りでヘタレです。


「はぁ……」


俺はため息をつく。

その時、後ろで声が聞こえた。


「おい、謝れよ」


振り向くと、さっきの酔っぱらいが立っていた。


「なんだよ?」

「俺の酒がまずくなっただろ?」

「はい、すいませんね」


俺は適当に答える。


「ふざけんな!」


バシッ!


「痛ぇ!」


俺は殴られた。


バルターとレイナは見ているだけだ。


「何だその目は?」


男はさらに殴ろうとする。

ガツンッ!! 俺は思いっきり男の顔を殴りつけた。


「ぐふぅ!?」


男は斧を構える。


「決闘しようぜ。そしたら許してやる」

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