あとがき② 主人公ルークについて
まずは今作の主人公だったルークについて、せっかくの機会なので、言いたい放題言ってやろうと思います。
ごめんなさい、「言ってやろうコイツ」と言いたいくらい、いろいろたまっています。いい意味で(笑)
私の作品は、割と登場人物が勝手に動きおるので、「まって、ストーリーライン的にはこっちなんだけど!?」とか、発揮してほしいところじゃない場所で個性を発揮されたりとかして「はあい、カットォォォ!」隣テイク2もしばしばあります。
なので、プロットとかセリフはざっくりありますが、がっちりしたものではなく、その場その場で登場人物と相談しながら書いています。ちょっとTRPGに近いかも。やったことないですが。やってみたい。
ということで、この小説を読んでいて「そうなんだろうな」と思われた方もいると思いますが、作者自身もまさかルークがこんなキャラクターだとは思いもせず、予想外の動きをされるたびに「!? 何が起こった、えー!?」(回数を重ねていくと「またやりやがったw」にクラスチェンジ)という。終始「面白い人だなあ」という感想だけは一貫していました。
冒頭のシーンで、「ついに俺の時代が来たか……」みたいなニュアンスをただよわせているのに、一体何がすごいのか全く見えてこなかったりね。気がついたらワインを飲み始めたりね。見ていて飽きない。
終盤ではかっこいいところを見せてくれ……る…………のか? とか大きな疑問符を浮かべながら書きました。そのうち「あ、こういうキャラなんだ」と受け入れるにいたりました。
地頭はいいと思います、この人。国語算数、みたいな学力の成績がいいという頭の良さというより、頭の回転がはやい。交渉、駆け引きのシーンが一番生き生きとしている(笑)それに、駆け引きに持ち込もうとする傾向がありますね。よほど自信があるのかな。
だから逆に言えば、駆け引きに乗ってこない人は苦手みたいですね。ラゼルとか馬鹿正直に真っ直ぐ「ヌッ」って感じで向かってくるし、レミィも譲れない一線は遵守しますからね。
作者は男女の恋情には疎いので、第5話あたりで知り合いの方に「傷つけずに自己主張をするのが死ぬほどうまくて笑った」と指摘されるまで気が付かなかったのですが、シエナちゃんとのやりとりが毎回絶妙に笑えますね。
自分に好意を持ってくれている女性に対しての扱い方(あしらい方?)がうますぎるというか、ここまで行ったら取り返しのいかないラインになる、という見えない線が見えているようで、こんなに女心のわかる人間を書いたことなかったので色々びっくり。
プレイボーイ……?と本人(ルーク)に言ったら、懇切丁寧な反論が返ってきました。
本人の言い分(言い訳?)としては、「女性には優しくしたい主義」らしいです。そのためか、シエナちゃんにちょっと強く問い詰めるシーン(26話)が、書いていて何故か一番精神的にこたえました。びっくり。ルークが一番つらいと感じるのはそこらしい。「傷ついた人にとどめは刺さない」がポリシーのようです。終盤で言ってましたね。
多分、たくさんの女性と「ちょっといい感じ」な関係になってそれをキープすることをもって、「博愛主義者だ」とか言っていそうな気がします。いろいろツッコみたいことはあるけど、とめはしない。
こうやって小説を振り返ってみると、「女、金、酒」の三大名詞に手を出している、と言えなくもないですよね(笑)
金銭的感覚としては、しっかりしている方なのかなと思いますが、数年後に何かにどハマりして、そこに見境なくお金を注ぎ込むようにならないか心配だ……。多分ハマる時はハマるタイプな気がします。
今回はヨーロッパ風な街が舞台でしたが、もし実際のヨーロッパに住んでいるなら、ラテンヨーロッパ系というか、フランス人が一番しっくりくるなーと勝手に想像しています。スキンシップが微妙に多いというか、忌避感ないんだな……と思いながら書いてました。
作中のルークの言動についてはさておき、ルークの思想信条について掘り下げたいと思います。
身内を事故で亡くしているという話なので暗くなっていますが、ルークの元々のキャラクターとしてはシリアスよりも「楽しい話(ルークの主観は入る)」、作者としてもそこまでシリアスが好きなわけではないので(リアリティは大好きだけど)、シリアスの面をしたギャグ、みたいなシーンが多いです。
どうもルークの物語の捉え方が「劇っぽい」ので、ルークのやらかそうとしていることに「そんな都合のいいことあるんかいっ」という現実可能性のツッコミと考証を入れつつ、でもストーリー的に面白かったら採用しつつ、というせめぎ合いでした。楽しかったです。
プロットを立てても、当たり前のようにプロットを逸脱していくので、「おおいおおい」って思いながら書いていました( ̄▽ ̄;)
プロットを、立てては外され、立てては外され……。
先に設定がある分、安心して寄り道できるということでしょうか。いいように使われているのか、共同作業なのか……。
話が脱線しましたが、「楽しんでほしい」というのも信条としてあるようですね。一種の快楽主義者なのか?という疑問符でまだ見ている状況ですが。
面白くていいのですが、よくよく作中の言動を見ていると、その「楽しんでほしい」という思いは女性限定なのでは?(笑)と思いました。
男性に対しては塩対応しているように感じなくもない(笑)
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