久しぶり

第12話

今日は、家の日用品の買い物。電車で移動する。すると、帰り…駅でいるかさんと遭遇。


「亮介〜いた〜」


「なんですか」


「この間逃げたからむかついてたのよ」


「え…酔っ払ってたやつですか?記憶あるんですか?」


「あるわよ。これから家行っていい?」


「はぁ?」


意味わかんない。なんなんだ。


「お断りします」


「えー、私本気だよ?」


「いや、…意味がわからない」


「亮介くん、なにしてるの?」


ん?


誰の声だろう?


ぱっとあたりを探すと、ピンヒールを履いた碧唯あおいさんがいた。今日は私服で、肩出したワンピースだ。この人は、近所に住んでた、美しいお姉さん。


「あら?こんにちは。確か、足助あすけさんの奥様ですよね?」


「え…あなたどなた?」


いるかさんと面識あるみたいだ。


「川中碧唯です」


「…あ、あぁ…」


「引っ越してから、足助あすけさんはお見かけしてましたが、あなたはなにしてました?」


「…忙しいので失礼します」


は?いるかさんから話しかけておいて、なんなんだ?足助って、まもるさんなわけないけど、いるかさんの元夫のことのようだ。


「知り合いだったんですか?」


「アパート同じだったのよ。あの人引っ越したし、離婚したらしいわね」


「…詳しいですね」

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