いつもの

第10話

飯作る気力が湧かないから、コンビニで買って帰る。笑理は、いつも通り帰ってきて、ご飯を一緒に食べる。


「面接…断った理由…教えてもらえるかな」


「あー、そうだった。いやさぁ、面接の人が大学の先輩だったんだけど、今人員足りてるんだと。安菜さんが頼んできたから面接したらしい」


「安菜さん…が、権力あるってこと?」


「有名人だからかな」


「亮介くんのために頼んだの?」


「よくわからないけど、断ったこと安菜さんに伝えた」


「そ、そうなんだ」


「俺のこと、安菜さんが気に入ってるとかありえる?先輩がそんなこと言って」


「…わかんない」


「ごちそうさま。笑理、ご飯あんまり好きじゃないやつだった?」


「…ううん」


「ん?どうかした?」


「安菜さん綺麗だから…もし、亮介くんを気に入ってて、告白してきたらどうする?」


「え?それはありえないけど、俺は笑理が好きだから断るよ?」


「…本当?」


じっと見つめてきた。…かわいい。


「もちろん」

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