第16話 晃の母、綾乃


「お骨!焼けましたで?若いだけ合って頭蓋も固くしっかりとしてますな。お母さま?」

白い手袋のスタッフが両手を合わせて、「未だ熱いからこの棒で挟んで壺にお納めください。」そう言って焼き台の周囲に気を配っていた。

奈々子達はそれを遠巻きに観ていた。骨を骨壺に納める行為は親族のみに許されていた。「皆様。」母の綾乃が、白いノートを左手に持ち右手はそれに添えていた。

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