2期 プロローグ
「いやぁ……平和ってのは素晴らしいですなぁ……」
俺は日光浴をしながらそう呟いていた。
{そうだねぇ……}
俺の心から語りかけてくるこいつは逢崎あえか。
俺の生みの親であり、体を貸してくれている女の子。
ん?生みの親ってどういうことかって?
俺は荒木颯太という名前で逢崎あえかという少女に転生した———と思っていた。しかし、俺……荒木颯太という人物はあえかが生み出した夢の人物であり、あえかが引っ込んでしまった時に、俺が人格として出てきてしまったのである。
しかし、俺はあえかと融合した?ようで、消えずに済んでいる。
融合というより、受け入れた……というのが近いのかもしれない。
{誰に話しかけているの?}
誰でもないさ。なんか語りたくなったから、目の前に誰かいる前提で語ってただけさ。
{まぁ、いろんなことあったからねぇ}
ちなみに、融合してから2週間経っている。
「あえちゃん‼︎」
「推しが私を呼ぶ声がする……」
—とある場所では—
「………どうしようか」
頼れる人も.....いない。
「お姉ちゃん……どうするの」
「…………」
沈黙していても、何も解決はしない。
沈黙して解決したのは、あの日々だけ……。
「……もーね先輩を頼る?」
「ダメだよ。これはもう一般人を巻き込んでいい話じゃないんだよ……」
それにもーね先輩は世界に名の知れたVtuber。もし私達と関わっていることがバレたら……危ない。
「でも……このままじゃ、私達死んじゃうよ」
「分かってるわ……けど」
もうどうしようもないのよ。
———頼れる人が、全員殺されてしまった私達は。
TS転生したので、推しを救います。 〜Vtuberの前に1人のオタクです〜
第二期 オタクと傾国の美少女姉妹
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