第25話 監視大作戦

「…?」

なんだか、誰かに見られている気がする。

今は温泉の旅館を探索している。

もーね達とは何故か別行動をさせられた。

なんか一緒に行こうとか言ったら、なんかすごく適当な理由でそそくさとどこかへ行ってしまった。なにかあるのかなぁ…?



「どう…?」

「今のところ変化は無いね」

私こともーねは今、監視をしている。

監視対象はあえかちゃん。

彼女は何かと謎が多い女子なのだ。

「この調子で監視を続けていきますか」

……眼鏡なんてないのになんでクイッってしたんだろう…?カッコつけたいのかなぁ…?


ー30分後ー

「うーん。あんましボロを出さないねー」

胡桃ちゃんが退屈そうにそう言った。

「ボロって…まだあえかちゃんが未来を見ることができるとは確定してないから…」

うん、まぁたしかに…でも違和感がなぁ…

「………!」

「どうしたの?もーね先輩」

「だって、未来がわかっているのなら、私たちが監視しているのも知ってなきゃおかしいでしょ?」

「「あ」」

だから、やっぱり知らないんだ…。でもなんで水族館の時は知っているように感じたんだろう…?記事だってないはずなのにあえかちゃんは嘘ついてるようには見えなかった。だとしたらなんで…?

「あれ?もーね達そこで何やってんの?」

「「「ふぇ!?」」」

まさか、あえかちゃんに見つかるなんて…。

「な、なんでもないよ?」

とりあえず、一旦監視は中止にしよう…。



何してたんだろうもーね達。

ハッ!まさか喧嘩じゃないだろうな…?

…まぁこの様子じゃそれは無いか…。

………まさかバレてないよな…?

俺が…













この宿のサービスでもらったアイス、みんなの分、全部食べたってことに…。


いや、バレているのかもしれない…。

ここは謝った方が吉だよな…でもバレてなかったらそれはそれで墓穴ほったことになるし…。


…………………。



言わんでおこ…。


でも何話してたか気になるしさりげなく聞いてみよ。


「何してたのほんと」

「あ、えっと……そう!私達、グッズが出るんだけど、どんなグッズがいいかなぁって…」

そっかぁ…ってそれは俺と別行動する理由にはならなくない?

「私と別行動する理由としてはおかしくない?」

「あーー、その…えっと…あ、あえかちゃんには決定した時に知ってもらいたかったから…サプライズ的な意味で…」

あ〜なるへそ…。サプライズするのにサプライズする対象が聞いてたらそれはもうサプライズじゃないもんね。

「納得」

「ホッ」

…?もーね達がホッとしたような気がするけど気の所為だよね…。


「いや〜自分がもーね達の分のアイスを食べたことがバレてるのかと思っ…た……あっ」

「どういうことかな??????」

もーねがキレている。やべぇ〇されるのでは?

「いやその〜そうめん☆ごめん☆坦々麺☆」

「よしわかった。ちょっとこっち来ようか」



今日が俺の命日か………。あー



その後、死にたくなるほど痛いとこを突かれた挙句、1週間VTuberの配信、見ることを禁止するという拷問が始まったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る