第4章 温泉旅行

第19話 温泉旅行

今日は特別な日だ。

「温泉旅行だぁぁぁ‼︎‼︎」

もーねが大声で叫んだ。

「騒がないの...全く」

今日は、温泉旅行にやってきた。

『いやぁ、まさかあえかちゃんがくじ引きで一等当てちゃうなんてね』

それはほんとにそうだと思う。


ー数日前ー

「ん?くじ引き?」

「はい!今キャンペーンでして。一等はなんと、温泉旅行券8人分が当たるんです!」

うーん。まぁ、貰えるかもしれないならやった方が得だよね。

ガラガラガラガラ。

「おめでとうございます!一等温泉旅行券が当たりました!」

ええ...まじか。


ー現在ー

「とりあえず、宿に荷物置きに行こうか」

「うん!」

今日は、もーねの所属している<木漏れ日>から数人のタレントさんを呼んだ。

まぁ、後から来るらしいけど。

「結構大きい宿だよね〜」

もーねが辺りをキョロキョロと見渡している。

「そうだね〜」

自分もこんな大きい温泉宿は来たことがなかった。

ここは旅館とホテルを合わせたような感じの宿だ。

なので、プレイルームやら、レストランやら、食事処もある。

レストランに行くか、食事処に行くかはお任せらしい。

売店もあるし、結構人気の宿らしい。その代わり値段が高いけど...。

何はともあれ、迷わないようにしないと....。



「...............」

ま、迷った....。

ひ、広すぎるこの宿。方向音痴じゃない自分でも迷うとは....。

.......もしや、あえかが方向音痴なのか?

この前も急に眠たくなったし....。

まぁ、そんなことは後で考えるとして、今は自分達の部屋に急がないと...。


「もしかして迷子?お母さんとかお父さんとかと一緒に来てないかな?一生に探そうか?.....それにしてもなんでこんな幼稚園児がここに...?」

と、スタッフさんに声をかけられた。

「..................あの、私中1です」

「あ............」

数十秒の間、気まずい沈黙が続いたが、耐えきれなくなった俺は沈黙を破った。

「あ、あの!」

「は、はい!」

そんなに驚かれるとちょっと傷つく...。

「この部屋に行きたいんですけど...?」

「ああ、この部屋でしたら...ここからここをこういけばいけますよ....」

まぁ、間違うのも無理はないかも。今の身長126.9cmだし。

見た目は完全に小学生ギリいってるか判別つかないレベルだし。


ここか...。

俺は扉を開けて...

「ご、ごめん!ちょ、ちょっと迷っちゃって...」

「もう心配したよぉ〜」

部屋にいたのはもーねと、もーねと同じ事務所所属のタレント...Vtuberさんだった。

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