花の香にかへり見すれば 父母の笑みて居らぬか この夕間暮れ

私事で恐縮ですが、

今年の四月半ば過ぎに父が亡くなりました。


母は数年前に亡くなったので、

私の直系親族は、もうこの世には誰もいません。



人間関係というものは、血の繋がりが絶対ではありません。



けれども、

…ちょうどこんな雨上がりで、空の色が印象的に目に映るような黄昏の時刻に、

ふと、花の香りが鼻先に漂うような時には、


どうも、自分の後ろに、もうこの世にはいないはずの両親が居て、

二人並んで微笑みながら、私の方を見ているような気がして仕方がないのです。



(2023. 6. 30. )

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