第2話 好きなモノ

 人それぞれに好きなものがあるでしょう。

 趣味、娯楽、食べ物、物事、者。


 その中であなたが好きであり続けられるものは、どのくらいあるでしょうか。


 僕は幼い頃からずっとチョコレートが好きですね。15年以上好きであり続けています。


 それでも一瞬、一度だけ嫌いになりかけたことがあります。

 違います、バレンタインデーを知ったときではありません。


 ホワイトチョコを食べたときですね。

 あればかりはどうも好きになれませんでした。食べられる程度には慣れましたが。


 どれだけ好きなものでも、全てを好きになれるわけではないんですよね。

 それにいつまでも好きであるとも限りません。


 それなら『一番好きなもの』だとどうでしょうか。

 「一番は?」と問われるほど、悩む問いはなかなかありませんね。

 視点も時点も違えば、方向性も違う。


 それでも選ぶとするなら、強いるとするなら、自分のことが一番好きですね。


 違いますよ? ナルシストではありませんって。


 僕が一番知っている人で、長いこと想っている人で、誰よりも嫌っている人間です。


 つまり一番好きで一番嫌いなものって感じですかね。

 一番嫌いというのは少し違いますか。

 一番嫌いなのは昔の自分ですから。

 まあ似たようなものですけどね。

 昔の自分というのは分けても離れない、今の自分の土台ですし。


 話が逸れそうなので、結論をいいますと。


 一番好きなものでも全てを好きにはなれないということですね。

 「全部が好き」という言葉には、好きな所しか見ていない、または見えていないという意味合いがあるのかもしれません。


 それなら「どれだけ嫌いになっても好き」だと思えるようになりたいですね。



 あなたと僕の好きなものが、どうか長く在り続けますように。

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