卒業制作

「今日はあやめっちの部屋で、うちの卒業制作を完成させるでー!あやめっちのことを絵に描いて、それを提出するんやから」

「いらっしゃい!うちの部屋へ」


「でも、あやめっちの部屋は、めちゃめちゃなつかしく感じるねんなあ」

「なんで?」


「わからへんけど、ずっと前から、この場所を知ってるような、そんな、なつかしい感じしてきてしょうがない」

「もしかして、前にも来たことあるんちゃう?」


「え?いつ頃?」

「それは知らんけど、ずっと前の時代に、もしかしたら、この場所におったのかも?」


「そうかなー?でも今日は、あやめっちをモデルにして絵を描くでー!良いの描いたるでー」

「よろしくねっ」


「あやめっちの女の子みたいなからだ、めっちゃ好きやから、ヌードになってくれる?」

「もちろん、ええよー」


「あやめっち!好きやあ」

「知ってるよ」


「ずっとずっと前から、ずーっと好きだったような気する」

「うちも、そうやわ」


「あやめっちも?」

「うんっ!前から香絵っちに、好きやって、ずっと言われてたような気する」


「ほんま?」

「で、うちも香絵っちのこと、だいぶ前から知ってて、好きだった気する」


「なっ!そやろー」

「うんっ、ほんまに」


「それこそ千百年くらい前からなんかなー」

「そうかもね」


「よしっ、今日は千百年くらいの想いを絵に描くでー」

「いいねー!お願いしますわー」

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