第21話 お風呂とホールスティツク
部屋に連れ込んだから気がついたがミムは結構臭かった。
しかも、凄く汚かった。
「これ、此処で脱がしちゃった方が良いよね…そのまま破棄しちゃおうよ」
「そうだね、それじゃ新しい服と虫取りの薬買ってきて貰えるかな」
「了解した」
「それじゃ…脱がしちゃえ」
「ちょっと、お兄ちゃんこんな通りで、恥ずかしいよ…いや、お外で裸は嫌だよ…ちょっと」
「だけど、こんな格好じゃ流石に、男性保護施設には入れないよ」
「ううっ、解ったよ…お兄ちゃん」
幾ら薄汚れていてもミムは凄い美少女だ。
こんな上目使いで見られると、ちょっと良心の呵責があるが…
此処は男女比が可笑しな世界。
この絵面、凄くエッチな絵面だが…
実際は田舎で男の子が泥だらけになり、家の入口で裸になり『お風呂に入りなさい』そう言われている様なものだな。
だからミムも『女の子』として言っているのではない。
子供が恥ずかしく感じている程度だ。
下着まで全部脱がして見た、ミムは…
汚いのもそうだが、やせ細っていてガリガリだった。
あばらが浮き出て見える位に痩せていた。
「ミム、入ろう?それじゃカセリアさん頼んだよ」
「心得た」
涙が出そうになるのを堪えてミムの手を取った。
「うっうん!」
ミムは嬉しいような恥ずかしい様な顔をしていたが、まぁ気にはしない。
◆◆◆
「それじゃ入ろうか?
「入ろうかって?」
いや、裸にしたんだからお風呂に決まっているよな。
「お風呂に決まっているだろう?」
「おおおお、お風呂、まさかお兄ちゃんも一緒に…ははは入るの?」
「仕方ないだろう? ミム、そうとう汚いよ…ほら」
「お兄ちゃんとお風呂…お…お兄ちゃんは痴男だったのかな…あははっ夢?えへへっ」
何だかミムが可笑しくなっているからもういいや。
俺はさっさと服を脱いでミムを抱きかかえて風呂場へ向かった。
「えへへっうっお姫様抱っこ…えへへへっ」
そのまま湯舟に落とすと、湯舟のお湯に垢が浮かび上がり、ドブみたいな臭いと野良犬みたいな臭いがし始める。
スラムって言うと聞こえが良いがホームレスの事だし汚いのは当たり前だな。
「うわぁぁ、凄いなこれ」
お湯にはまぁ、色々な物が浮かんでいる。
「いや、お兄ちゃん見ないで、見ないでよーーっ」
それを見られるのがミムは凄く恥ずかしいみたいだ。
「今更、だよ!ほうら」
お湯は汚れ切ってしまったのでまた溜め始めている。
俺はお風呂に置いてある、石鹸の様な物を泡立てて髪の毛につけた。
その瞬間、小さな虫みたいな物が複数跳ねた。
ノミみたいな物なのかも知れない。
「いや、いや凄く恥ずかしいよ…お兄ちゃん…」
そのままガシガシと洗うと結構な虫が落ちた。
何回も洗うが、一部の虫が残る。
シラミやダニみたいな物かも知れない。
丸坊主にしたら楽だが、そういう訳にも行かないよな。
「理人買って来たよ~」
「お帰り、虫取りの薬くれる?」
「はいよ~」
カセリアさんから貰った粉上の薬を振りかけた。
凄いな、ダニやらシラミが死んで落ちてくる。
そのまま数回髪を洗うと緑銀に輝く綺麗な髪になった。
くすんでいても綺麗だった髪はちゃんと洗うとキラキラして凄く綺麗だった。
「さてと、今度は体だ」
へちまを乾燥させた様な物にシャボンをつけてゴシゴシと洗始めた。
「お兄ちゃん…ハァハァ」
ミムは何とも悩ましい声をあげているが、背中から沢山の垢が落ちていく。
それと同時に、下から白い肌が見えてきた。
元から色白だとは思っていたけど、透き通るような肌とはこう言うのを言うんだな。
後ろ側の問題は…お尻だな。
うん、色々こびりついている。
更に泡立てて此処は手で洗うしかないな。
覚悟をして手にシャボンを泡立てて滑り込ませる。
「嫌、お兄ちゃん、嫌ぁ、嫌ぁぁぁぁーーー恥ずかしいから、そこは本当に嫌ぁぁーー」
シャボンが茶色く変わり、まぁ汚い物が落ちていく。
「ほうら、汚くしているからこうなるんだよ! ほうら…」
「嫌ぁ、駄目、汚いから、そこはハァハァお兄ちゃん止めて、自分で洗うから、自分でするから…ハァハァお願い…だから、嫌だって」
「駄目、汚いんだから仕方ないだろう? ほうら、もう終わるから」
「ハァハァ、グスッ、スン、嫌だって言ったのに…そんな汚い所、本当に恥ずかしいんだから」
まぁウ●●までこびり付いていたからな…気持ちは解る。
「そう? 我慢だな、最後に前を洗ったらおしまいだ」
「おおおお兄ちゃん、前は良いから、本当に良いから…やめて…はぁはぁお願いだから…」
目が涙目になっている。
こういう時は『二コパ』だ。
俺はニコリと笑うと…
「だ~め」
そう伝えて洗い始めた。
小ぶりな胸から洗い始めて、最後は股間にてを入れてしっかりと…
「そこは、そこは良いから、ねね、自分でするからハァハァ、本当に自分でするから…やめて」
ミムの言う事を無視して洗い続けた。
「ハァハァもうやめよう、ミム可笑しくなるから、本当に可笑しくなるから…駄目だから」
「ただ、体を洗っているだけだよ」
「本当に…駄目」
そう言うとミムは気絶してしまった。
まぁ、この方が体を洗いやすい。
さらにミムの体を綺麗に洗い続けて拭きあげ、ベッドに運び込んだ。
◆◆◆
「ふぅ、結構疲れた」
「お疲れ様」
カセリアさんがお茶を入れてくれた。
ミムはまだ疲れたのか眠っている。
つい勢いで連れてきてしまったが、どうした物か?
「どうしようかな?」
「あの少女、ミムの事?『友達』なんだから、普通にSEXして生活すればいいだけじゃないか?」
「いや、まだどう見ても子供じゃないか」
「子供だからって、してあげないのは可哀そうだと思うよ! 理人は普通じゃ無いけど…普通は男性に抱かれるなんて一生に一度あるか、無いかの幸運な事なんだからな」
しかも、それはあの変なスーツにカップを使った物なんだよな。
「だけど、まだ子供だし、そう言うのは出来ないだろう?」
「普通に出来ると思うけど?ほら!」
そう言うとカセリアは棒を取り出した。
大きさで言うなら…まるで前の世界で言う大人のおもちゃ、バイブみたいな感じで、ガラスみたいに透き通っていて綺麗だ。
「それ、なに?」
「これは、ホールスティックだよ!欲しければ国に言えば誰でも支給して貰える物だよ…」
ハァ~凄いな!この世界。
何でも此処まで男女比が可笑しくなる前、1対2の頃に出来た物で、簡単に言うと、折角、男性がその気になっているのに『その相手』を女性が出来ないと困るから出来た物だそうだ。
これにローションをつけて子供の頃から挿入して慣れさせるらしい。
「そんな事迄していたんだ…」
「当たり前だろ! 折角男性がその気になっているのに、痛がったり上手く受け入れが出来ないと凄く勿体ないじゃない? これが出来た時代だって今ほどじゃ無いけど、男性に抱いて貰えるチャンスなんて滅多にないんだから」
うっ、そうすると、この世界の女の子の処女は全部『此奴』の物なのか…
だけど、事情を知るとあながち可笑しいとは言えないな。
「それってスラムの住民でもそうなの?」
「教会で無料で貰えるから、多分ミムちゃんも使っていると思うよ。大体8歳位から使い始めるから」
「そうなんだ…」
本当にこれファンタジー感が全くない。
今の所、全く魔王と無縁の生活をしている気がする。
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