こういうことをこれからもする

こういうことをこれからもする

寂しがり屋なのに趣味が読書とか音楽鑑賞だけで　箱庭

街に出たのは本を買うためだった夏の光を帽子で避けて

（読める？今日）このまま家に帰ったら無駄にぼーっとしちゃう気がする

暑いのは別に平気でカラオケに寄ったのは帰りたくないから

ひどく久々なヒトカラ　会員じゃなくても歌える安くないだけ

ヒトカラにすら慣れなくて容赦なく液体に戻るソフトクリーム

声を張りすぎては喉を潰すからマイクにさせる無理じゃない無理

予約する曲に迷えば隣室のたぶん上手な歌が聴こえる

ちゃんと聴き取れてなかった歌詞を読む思い出の真実を知るように

物語みたいに音楽を味わう私はクラスに馴染めなかった

宿題を休み時間にやるなんて幽霊みたいに見えたんだろう

脚本家の仮面が割れてその奥に泣きそうな主人公の顔が

歌ってるうちに泣きそうになったから言葉より本当かもしれない

流れ着く笹舟だった言いたくて言えない言葉ばかり抱えて

笹舟にしなかった葉を笛にして吹けばせせらぐこころの小川

歌えない歌は無理して歌わずに等身大でいた一時間

溶け残ったソフトクリームを飲んでおくこういうことをこれからもする

暑かった街並みは夜カラオケを出れば世界が変わったように

すずしい風　空腹がこの気持ちとは関係なしに来てるとしても

コンビニで買ったチキンの肉汁で夜露に濡れた葉のように指