守れなかった美少女と共に異世界無双を始めます
夜星
第1話
バンッ。
人を殴る乾いた音が路地裏に響いた。
「やっぱりコイツほとんど反応しねぇな」
「ああ、つまんねぇ」
俺、神崎翔斗は絶賛虐められ中。高校に入ってからいつもコイツらのサンドバックと日々化している。
普通なら泣き叫ぶかもしれないが、この醜い容姿の影響で小学校高学年から虐められている筋金入りの虐められっ子である。
殴られることに関してはプロなので余り痛まないように衝撃を殺すという洒落たマネもできるようになった。
「そろそろ引き上げるか」
「そうだな」
「早いとこ換えを見つけねぇと」
殴られ始めて約10分経過してから今日のサンドバックの役割は終わったようだ。
体の傷は少ないがまた制服が破られた。 今年で8回目か。
中学校までは両親は味方だったが最近は完全に腫れ物扱い。
何かものが壊れたら今は自腹だ。
制服は特に値が張るので学生にはキツイ。
そんなことを考えながら帰路を進み家に到着。
出費のことを考えると頭が痛くなるし家族と顔を合わせたくないのでのですぐに眠りにした。
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翌日。
流石に制服の替えはすぐにきかないのでボロボロになった制服を着て学校に向かう。
途中、俺の方を見ながらヒソヒソと話す人が数名いた。
容姿のことだろう。
自分で言うのもあれだか俺はかなりのブサイクに当たる。
街中でかなりのイケメンがいたら思わず振り返ってしまう現象と要領は同じである。
ただベクトルが正反対に働いているだけだ。
だがそんな見るほどブサイクか?
ブサイク見てもなんも起こらんぞ。
キモイと思うなら見るな。
そんな日常に一投を投じる出来事が起こることをまだ俺は、知らない。
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