#0015 地蔵盆

提灯に囲まれて目を閉じる。光は次第に輝きを増し、瞼を透けて眩しい。

その光の中に見えてくる。久しぶりの幼い息子が石を積んでいるのが。

抱きしめたい気持ちをぐっと堪え、息子に近づく影を追い払う。それ以外は許されていないが、十分だ。

お地蔵様とこの村とには本当に感謝している。

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