あの日の日常

もやち

プロローグ「また今度」

この世界は能力者が優位に立つ中、夕霧ゆうぎりあかねは能力者だった。

だが、茜は自分の力に溺れず、13年間生きていた。

皆誰みなだれしもが生まれつき持っているわけではない。

そんな中、茜は13歳になる頃、この世界では能力の有無で人生が変わるということを知った。

茜は幼いながらも、能力の有無で人生が変わる世界を変えると決心した。

偶然にも、茜の幼馴染の5人は能力者だった。

茜は自分の考えを幼馴染に伝え、幼馴染たちは団結した。

そして、茜の死から3年前、神海津かみつという世界を敵に回す組織を作り上げた。

もちろん、茜は最高責任者だった。


20XX年6月7日

神海津は危機に面していた。

赤ずきん、セレスティアによる襲撃を受けた。

ボクの仲間はもういない。

戦場を離れようとした瞬間、誰かが追いかけてきた。

殺気を感じ、今ある力を振り絞って走った。

やばいやばいやばい

ボクは必死に逃げる。だが、逃げた先は行き止まりだった。


「あっれれー?もう終わりかなー?」


黒髪眼帯少女が不敵な笑みを浮かべて言った。

けれど、ボクは言った。


「いいや、まだ...だよ。まだ...終わりじゃ...ない」

「お疲れのようですけどー?」

「うる....さい」


アマリリス、ボクの全てを喰え。

そしてボクはボクのを能力に捧げた。

吐血し、頭痛、吐き気、めまいがする。

苦しいな.....でもこれであの女を殺せるならそれでいい。

だがあと少しの差が縮まらず、ボクは倒れた。


「あ、死んじゃったか。ま、夕霧がいなくなったことであたしたちは、安全に暮らせるわけだし」


あの女は立ち去って行った。

あいつ、生まれ変わったら殺してやる...!

絶対に。

ボクの意識はプツッと消えた。

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