謎に包まれた「とと様」の伝説、夢か現かという感じだけど具香さんの言葉から察したなら、現実ではあるけれど、路洋には辿る事など出来ないと確信しているようで、それがどんな手段による確信なのかという、想像するだに恐ろしく、じわじわと不穏な気配が感じられるという、これは品の良い和風ホラー作品でした！！

陰惨極まるとと様の秘密、村ぐるみで怪生物を飼っているという事なんでしょうかこれは。与川家の家系から消えた人々が、とと様なる不死の怪生物の血を引いており、石牢に閉じ込められているという事なのかも。
そしてうっかり叫んでしまった路洋、これはどうなるのか。

雰囲気、臨場感ある描写が良かったです

音と匂いの表現が不気味でゾクゾクしました！
社の不気味な雰囲気と儀式が終わったあとの明るさのギャップ、恐ろしい記憶のリフレインとなんとも余韻のあるラストが良かったです。

表現豊かな文章がとても読みやすく、因習の村の何が起こりそうな雰囲気に惹き込まれます。
山奥の村で魚を祀るという設定も面白いですね。

明るい日差しの中なのにもの寂しい村の雰囲気がリアルですね、楽しみに読ませてもらいます。

祭りのあと、タクシーが来れなくなって、具香さんの家に泊まる事となるという、この辺りの展開が非常にホラーの導入的で良い感じです＞＜　それと同時に物語を綴る文章がとても静かに落ち着いており、具香さんの佇まいがより妖艶なものに感じられるという、良いなあと思う次第。
村祭りになんとなく不穏なものを感じた路洋、出会った時は刺々しかった流一と共に、なんとなく具香さんの後を追うという、果たしてどうなるのか、また読みに来ます！！

小さな村のお祭り、龍がリュウグウノツカイということ以外はそこまでおかしな祭りでも無く、実際にありそうな良い風情という、そしてそれを開設する具香さんの物腰が、妙に艶っぽいというか、モテそうだなあという感じで、事件が起こるとすると、この人を巡った痴情のもつれになりそうな＞＜

世界観にマッチした言葉選びが良い感じで、静かな印象でありつつ、ホラー的な不穏さを醸しているという、この小さな村の祭りで何が行われるのか、色々と気になるところ。また読みに来ます！

ぞわぞわする和風ホラーの感覚……
ごろんさんの新しい作風、楽しみです