75. 慢心

ああは、言ったものの「魔龍ターン」の力が怖い。

「神話力が900以上」どうしようもなかった。

対抗するため「精霊龍ウギン」「白龍バーン」との連絡はつけようがない。

というより、どこにいるのか?

分からないのだ。

どうしようもなかった。


神宮寺誠一は「私はこの戦いで死ぬ!」という覚悟をした。

明日は「防御魔道士」である雄一と組んで、黒田と神宮寺が

先陣にまわり、5メートル位後に「防御魔道士」の雄一が、

結界を張り、黒田と神宮寺を守りつつ、敵のサイクロプスたちに攻撃を仕掛ける。


怪力の持ち主で「鬼族、最強の男」である黒田が、神宮寺を

をステップアップする。

一気にサイクロプスの頭上まで、飛び上がる、童子切安綱で

切り込んだ!


「作戦成功!」


刀がサイクロプスの首に炸裂、急所を切られて、

サイクロプスは倒れ込んだ。


「イッチョアガリ!」と誠一は人懐っこく笑った。


誠一は今度生まれて来る、子供について考えていた。

確かに、今の暮らしは厳しい……。


しかし「子供という者は必ず、自分が生き成長するための『福』のような物を持って生まれてくる!」


そのことを、神宮寺誠一は良く知っていた。


(私の寿命は尽きようとしている)


本能的にそれにも気が付いていた。


(少しは未来のために、「徳」をつめたか?)


この日本のために……。

親の「徳」が子供にいく。

まずは「徳」を積むことである。

そのためには、戦うしか方法はない!


「運がいいとか、悪いとか?」


その人の持つ「徳」で決まってしまう!

どうすれば、徳が積めるのか?


つまり、みんなの中の一人なのだからそのことを、自覚し

みんなの喜ぶことを行うしか方法はない。


民族と民族の戦い、宗教戦争いつになったら終わるのか?

果たして、人間は戦うために生まれたのか?


いや違う!


人間「神の子」の自覚がないからいけないのだ!

「人間、神の子」の真理を悟れば、たちどころにこの戦いは、

終わる。

お互いに「神の子」であることの自覚の必要性である。

つまり、宗教の必要性だ!

やがて宗教にのめり込んでいく。


いい加減な話しなのだ、特に「新興宗教」などは!


「有からしか、有を生み出さない」とか……。


つまり何が言いたいか?

「唯物論」なのだ、そこから立脚した「新興宗教」の多さである。これはイケナイ。あってはイケナイ存在。


やがてのめり込むと、それが「慢心」の気持ちを生み出す。

我が宗教こそが正しく、あとは全て邪教だと……。

そのことを「フォースの戦士たち」に言いたかった。

キリスト教は確かに素晴らしい「一神教」だ!


それは認める。


「それを人に強制するのはどうか?」


と言いたい!



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