第12話 テロ組織と戦うことに

「えっ。俺がテロ組織と戦いあう?噓でしょ」

「本当の話です。実践演習に選ばれおめでとうございます。葛葉友助さん」


 今、先生が俺にテロ組織と戦う任務を任してきた。正直これはないと俺は思った。


「無理ですって。俺を殺す気ですか」

「大丈夫です。貴方の異能なら銃弾の一発くらい平気平気」

「やっぱりそういう案件じゃないですか。俺はキャンセルしますよ」

「これは、強制の任務です。断る自由はあなたにはありませんよ。友助さん」


 断ろうとしたが無理だった。何がおめでたいだろう。戦いに駆り出されることに何の喜びがあるだろうか。


「そういえばテロ組織の中にお姫様のようなかわいい女の子が捕まっているようですよ。うまくいけばチャンスも」

「ふざけないでください先生。もちろんこれは誰かがやらなきゃならないのかもしれませんが、死人が出るかもしれないわけでしょう?」

「おっと失礼しました。では真面目にこの話をさせていただきます。今回戦うテロ組織は日本の中の極左がさらに過激になって武力行使しだした軍団です。まあ、烏合の衆ですので制圧は簡単だと思われます」

「本当に烏合の衆なのか......」


 俺はテロ組織に対面していないからわからないが、こちらは異能使いであちらは武器を持った一般人だ。こちらに軍配が上がるのは必然だと思われる。その後も先生のごり押しは続いた。


「どうせ断れないんでしょ。行きますよ」

「その返事を待っていました」


 そうしてOKしてしまった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る