昔、俺をいじめていたツンデレ幼馴染が今になって告白してきたがもう遅い

みつき

行き過ぎたツンデレは相手を不幸にする

あれれ~まーだ給食食べ終わってないの~?そんなんだから、あんたは背もちっちゃくて、泣き虫で、おまけに女の私に力で勝てないなんてねえ~情けな~いww



ほら牛乳を飲まないからいつまでもちびなんだよ。ほら私があんたに飲ませてやるよ~あwwごめーん頭にこぼしちゃった~www。



あんたにはこんな可愛い幼馴染を持っているんだから特別に私と休日にデパートに行く権利をあげる・・・は?行かない?ふざけんな!・・あっ殴っちゃった・・ご、ごめ・・・ふん!これ以上殴られたくなかったらついてきて。わかった?







暴力、侮辱、精神的苦痛・・・これらのことを世間一般ではいじめという。ということは俺は昔イジメの被害者だったということか。

現在高校二年生の俺、風見司が通う学校には学校1かわいいと噂されるじんぶつがいる。茶髪ボブの童顔に身長は153cmと小柄ですらっとしている体名前は白露真冬。そいつこそが俺の幼馴染であり、昔俺をいじめてきた主犯である。



・・・しかし今はなんの関わりもなく穏やかな学校生活を送れている。あいつは高校では猫をかぶって自分の本性を隠している。みんな気づいていないんだ。あいつは人を平気でいじめる奴なんだって。まあもう一生関わることはない。あいつにいじめられる被害者が増えないことを祈るのみだ。





「おーい司くーん!一緒に帰ろー?」



俺はある女の子に呼ばれて急いでその子のもとに向かう。



「ああ、一緒に帰ろう。」






下校途中



「えへへーでね!そっからがまたすごくてねーー」


「へえ!そうなんだ!少し興味でてきたなあ」


「ほんとに!じゃあ今度かしてあげるよ!」


「えっほんと?うわーありがとう!」




同級生の女の子と他愛もない会話をして家に帰る。

ああとても暖かい。ずっとこうして話をしていたい。この子と一緒にいるだけでとても幸せを感じる。もうこの子に対する自分の気持ちにははっきりと自覚している。




「ね、ねえ」


「ん?どうしたの~?」


「・・・じ、実は俺、き、君のことが―——————」








数日後





俺の下駄箱に手紙のようなものが入っていた。俺はその手紙を特になんとも思わず無造作に開け読んだ。




差出人は幼馴染の真冬だった。放課後に話があり体育館裏にきてほしいとのことだった。こんな馬鹿正直に行くやつはいない。俺は紙をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ入れた。




その日から、俺の下駄箱には真冬からの手紙が毎日入れられいた。うっとうしい。これならいっそ一度だけ話を聞きに行って、あっち側の要件を済ませてしまおうか。そして2度と俺にかかわらないように絶縁宣言をしよう。


そう考えた俺の判断は早く、その日の放課後に体育館裏に行った。







体育館裏




「・・・あっ!・・き、来てくれてありがとうございます。」



俺が体育館裏につくと真冬が嬉しそうな顔で話しかけてきた。ほかのやつらはこの笑顔を見たら一目ぼれするだろう。しかし俺は何とも思わない。だって俺は真冬が苦手であり、大っ嫌いだからだ。



「ああ・・そんなことより要件を話せよ」




「あっ・・うん。その・・・私、謝りたくて!」




「・・・・・・・」




「その、私・・小学校に時とかあなた・・・つ、司にひどいことをしちゃったよね。そ、そのことについて謝りたくてさ、、、本当にごめんなさい!」



真冬はふかぶかと頭を下げてきた。




俺にはわからなかった。この目の前の生き物の言っている言葉が理解できなかった。

いまさらになって謝る?別に謝ったところで何も変わらない。俺の心の傷はこいつの謝罪なんかじゃ癒されない。

俺がなんて返すか頭の中で逡巡していると、



「私、司が好きで!その、私、昔は司に対してどう接すればいいかわかっらなくなってて、その、司に話しかけたいけど、なんて言ったらよかったかもわからなかったからあんな事をしてしまった。本当にごめんなさい!だから―—————」



びしゃっ



「・・・え?」




気づいたら俺は、あいつがなにか言い切る前に手に持っていたペットボトルの中身をそいつの頭にかけていた。でなければ俺は平常心をおさえられなかっただろう。その先のことを聞いたら怒りが体を支配するだろう。なんとなくそんな勘が働いた




「いまさらなんだよ?好きだった?はっ!冗談もたいがいにしろよ」




「つ、司?どうしちゃったの?」



「おまえな!俺はお前にどれだけ傷つけられたかわかっているのか!毎日毎日暴言や暴力。もう耐えられない。そう思って何度死のうとおもったことか!」




「う、嘘そんなに追い詰めて・・・」



「俺は今日、お前とは和解するためにここに来たんじゃない。お前と絶縁するためにここに来たんだよ!」




「え、い、いやだよ!私、司と絶縁するなんて嫌!お願い謝るから!私が君にしていたこと全部やり返してくれたっていいから!もう一度司と仲良くなりたいよぉグスッ、お願いしますぅグスッうぅ。やりなおさせてぇ」




「やめろ俺に近寄るな」



抱き着こうとしてきたので俺は後ずさりをした。



「なんでよけるの?ねえ、触れさせてよ。司の体・・・ぬくもりを感じさせてよぉ」



「俺とお前は今から赤の他人だ。金輪際俺に関わるな。2度とそのきたねえ口で俺の名前を呼ぶな。俺の名前を呼んでいいのは俺の家族、友達、そして彼女だ」



「え・・・か、彼女ぉ?だ、だれなの!グスっ」



「お前には関係ないだろ」



「い、いやだあ!認めない!司に彼女なんて・・」



「うるさいなお前」



そう言って俺はあいつと距離を取る



「い、いやだぁ!お前って、お前って言わないで・・ちゃんと下の名前でよんでよ。嫌だ絶縁なんて認めないから!絶対に認めないぃぃぃ!うわぁぁぁん!嫌だ!はなれていかないでよぉ!」



「じゃあな」



「あ、ああ、あぁぁぁぁぁ!行かないで!ほんとにごめんなさい。ごめんなさいぃ」




俺は清々しい気持ちでその場所を去った。今の俺は幸せだ大嫌いな奴とこれから一切関わらずに大好きな彼女と過ごせる。



「~♪」



気づいたら俺は鼻歌をうたっていた




真冬




私は昔から司のことが好きだった。でも私は幼かった。好きな人にどう接すればいいのか分からなかった。そして私は恥ずかしかった。好きな人に自分の好意を伝えられない。いつしか私は照れ隠しで司に対して悪態をつくようになっていた。それがいけなかった。私の照れ隠しが彼を傷つけていた。




彼に絶縁宣言された、もう彼に関われない、彼の幼馴染として隣にいれない、彼の彼女になれない、彼とデートに行けない、彼のお嫁さんになれない



すべては私の過ちのせいで、私たちの関係は破綻した。私は甘えていた。ちゃんと謝ったら許してくれる私と付き合ってくれるって。でも彼の心の傷はそんな浅いものではなかった。




わたしの、、、わたしのせいだ、、、



「あはっ♪」



私は笑った。



わたしが彼を不幸にしたわたしが一生をかけて彼を幸せにしなければいけない一生彼と一緒にいなければならない。……ということはもう夫婦だよ




「待っててね。すぐにそんな女なんか眼中に入らなくなるくらいに幸せにしてあげるからね♡」




end





あとがき

この後にルートで分けるのもいいなあって思ったけど読者様の反応がいまいちだったら嫌だな~って思ったのでこれで完結にします。この作品が高評価だったらifルート作ろうかな(/ω・\)チラッ







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昔、俺をいじめていたツンデレ幼馴染が今になって告白してきたがもう遅い みつき @ALBA_Michael

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