第17話 ロレーヌ家 VS フランシーヌ王家!
「フランシーヌ城! 完全包囲しました!!」
「軍と魔法で包囲です! これは抜け出せません!!」
「ありがとう。そのまま警戒しなさい」
「「「「「「っは!!」」」」」
フランシーヌ王と貴族の連合をぶっ殺した私たちは、悠々と進み。
首都・フランシーヌへ逆侵攻!!
そのまま、王族が逃げ込んだと思われる城! フランシーヌ城を包囲!
蟻の子一匹通さない! 逆包囲をしたのであった!!!
「そうそう。フランシーヌ王都の民たちには、食料を与え、慰撫しておきなさい」
「は! お任せください!」
「治安維持も頼むわね。信用を稼ぐの」
「「「「「御意にございます!!」」」」」
ええ、王都の者たちには、食料を与え。治安維持も、こちらがします。
我らに正義ありと、見せるためにもね。
っで、降伏勧告をして、1時間過ぎたら。報告を。別の手をうちます。
「「「「「は!」」」」」
よし。これで時間が出来たな。
「では、父上の元に行きます。護衛頼みますね」
「「「「「お任せを!」」」」」
メイド部隊と、私兵と、スパール人に、ソーバーン族。
それらの実力者が入り混じった護衛兵団に守られつつ。父上のいる本陣へ。
今私を暗殺すれば、フランシーヌ王がちょっと有利になるから、してくる可能性があるからね。守りはきちんとします。
でも、まァ、暗殺を命じてもそれを実行する手下を、先の戦いで皆殺しにしましたからね。
多分してこない。いや、できないでしょ。
そう思った私の予想を肯定するように。
私の陣営から、父上の本陣まで。特に何もなく、たどり着けたのであった。
で。
「父上」
「おお! サーシャ! 先の戦いは見事だった! 私もひと段落着いたから、話をしよう」
父上のいる天幕……魔法により、内部は城のように豪華で。
絨毯を敷いた床に、シャンデリア。出来立ての牛のステーキや、ワイン。スープ。白パンなどの乗った料理皿がある。
マジで豪華な、魔法の天幕に入って。
「策があります。1時間後に、行いたいかと」
そう、話を切り出した。
「ふむ。どんな策だ? あむあむ」
「ハム。もぐもぐ。ごっくん。んん。目新しい策ではありません。敵の買収ですわ」
「!? 買収!? むぐ!!」
おや、変なこと言ったかな?
父上がむせてしまった。
回復魔法・治療っと。
「ああ、ありがとう。いや、でも買収って!
乗ってこんだろう! さっきの戦いで、皆殺しにしたんだぞ!? 誰が乗るのだ!?」
ああ、そこですか。
確かに、貴族や兵士はダメでしょうね。殺しまくりました。
しかし。
「それ以外は買えますよ。例えば……」
メイド。執事とか。
「! 世話係に側近か……ふむ」
彼らも先の戦場には出てました。
しかし、根っからの兵士ではない。
そして、現状を良く知る立ち位置にいて、下の立場であれば……。
「わが身可愛さに、応じるか。手土産に、城内の情報を手に。入りやすくするよう、内部工作もできるか」
その通り。
「ふむ。可能性はあるな。
しかし、そこまでする価値はあるだろうか?
このまま包囲でもいい気はするが」
そうですね。それは否定しません。
しかし、時間を掛ければ、他国が妙な動きをする可能性があります。
「! あー、そうか。うむ。そうだな。
圧倒的に勝っているから忘れてたが、これ内乱だったな」
ええ。内乱に介入し、かき乱し。自国の都合のいいように操る。
他国のしそうなことですわね。
ん。ステーキ美味しい。スープもいいわね。
「……確かに。なら、少しでも早く終わらせ、私が王となると宣言した方がいいか」
「ええ。国をまとめた方がいいかと。殺した貴族も多いので、領土の分配も決めねばなりません」
「分配……ああ、そこだ。私が一番困っていて、怒っているのは」
? 怒っている?
「サーシャ。賢いお前ならわかると思うが、この戦。侯爵家である我らロレーヌ家以外に、どこが参戦している?」
「我が家の寄子の貴族たちですよね? 伯爵、子爵、男爵、騎士爵など」
さきの殲滅戦でも、父の士気で動いていたし、首を上げているのを見た。
間違いない。
「そうだ。逆を言えば、我が家の寄子。我が庇護下にある家しか、参戦してない事だ! 他の貴族は、全部中立! そのくせ、私たちが勝った後に『中立したでしょ? 領土くれ』と来るのが気に食わん!!!」
「戦ってから言え!! マジで!!!」
あー、それはそうだ。
完全に父上が正しい。うん。
「しかし、土地を与えなければ」
「ああ、恨まれる。私たちが王となった後。国内に爆弾を抱えることになるだろうな。はー! めんどくせぇ!!」
心中お察しします。父上。
では。
「その爆弾の解体。私がしましょうか?」
「何?」
策があります。
「それは、どんな?」
「これは勝った後の土地開発に絡んでくるんですが。その時、私に王都からロレーヌ侯爵家の土地までを任せ、開発させていただければ。後は、自動で解決します」
本当は、王女となった時におねだりしようと思ってたけど。
ちょうどいいわね。
「自信があるのだな。分かった! そういうことにしよう! ……すまんな。父が至らぬ故、苦労を掛ける」
「いえ、父上……父様。
私、今楽しくってよ。王家と遊べて、貴族とも遊べる。
こんなに楽しいことはないわ」
「そうか。楽しいなら何よりだ。うんと遊んできなさい」
「ええ。では、父上。また後で」
そろそろ1時間。
始めることにしましょう。
買収の時間だァァあ!!!
「アルバーノ。リザ。ミラージュで買った砂金・金塊を用いて、敵を買収しなさい。
ソーバーン族を使って、メイド・執事の下方を崩すのよ」
「分かりました! お嬢様!!」
「なるほど。買収の策。城内部の情報を得て、作戦を考える。もしくは、中に入れる内通者にすると」
そういうこと。
理解が早くて助かるわ。
「分かりました。必ずやり遂げましょう!」
「お任せくださいね!」
ええ、吉報を待っているわ。
頑張りなさい。
っという訳で。
リザたちに指示し。城よりも先に人を崩しにかかった結果。
「やりました! 内通者が、城壁を破壊してくれるそうです!」
「魔法もかけましたので、破れません。信用していいかと」
「でかした!!」
リザ率いるメイド部隊とソーバーン族で、内通者を作り!! 合図で、城へ入れるようにしつつ!!
「執事買収で情報を得ました。王族と一部の側近しか知らない逃げ道を知れたので、兵たちで抑えております」
「我らも見張っておりますので、逃げ道はないかと」
「よくやったわ!!」
アルバーノとソーバーン族で、執事を買収し! 証言から、王族の万が一の逃げ道を突き止め! 警戒に成功!!!
これで、王族の生きる望みはなくなった!!
では!!
「乗り込みますわ! 開け!!」
――ドッガァァあ!!!
合図を出して、一気に城壁を破壊!!!
「!? なんだ!? 壁が――死ねぇ! ぎゃ!」
「ぐわ!」
「っが!」
「て、敵襲ぅぅう!!! うっひいいい!!!」
『『『『『「「「「「ぎゃあああ!!!」」」」」』』』』』』
我らが一気になだれ込んで、敵兵を倒し! 城を制圧!!!
ええ、情報通りの数の兵を倒したので、あとは王族とマリアのみ!
そういうことで。
「城の中を探索しましょう。逃げられないので、どこかにいますわ」
っと、探索!!
まずは、一番いそうな王の間。
まァ、さすがにおらんでしょう。奴らも馬鹿じゃない。
一番先に見られる此処じゃなく。すでに逃げてると思うけども。
一応ね?
ってことで。
3階にあるデカい扉を、ゴゴゴゴっと開けたら!
「え」
「「「「あ」」」」
いたァァあ!!!
王の間にいる、国王! 王子! 王妃! マリアを!
見つけたのであったァァあ!!!
えええ!?!?(混乱)
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