家事代行・メイド派遣サービス『オーダー萌兎』

ゆらぎの花

佐藤太一さんの場合

『はい、こちら家事代行・メイド派遣サービス、オーダー萌兎めいどでございます』

 電話口から聞こえてきたハキハキとした声に、背中に冷や汗が流れるのを感じる。本当に繋がってしまった。

「あ、あの、広告みたんですけど、その、好みのメイドさんを派遣してくださるってマジですか?」

『はい。当店のご利用は初めてですね。始めに、お名前と住所を伺ってもよろしいですか?』

「あ、佐藤です。佐藤太一。住所はK県◇市の~~です。」

『佐藤様。どのような家事代行をご所望ですか?』

「は、はい! あの、代行ってゆーか、ちょっと掃除して、その、ご飯を作って欲しいんですけど、それって大丈夫ですか?」

『はい、承りました。利用日は何時でしょうか』

「えと、今日とかって流石に無理ですよね?」

『本日ですね。そうなりますと、午後三時以降となりますが、よろしいですか?』

 まじか。即日オッケーなのか。

 流石に冗談だったのに、ぽんぽんと話が進む。

「あ、じゃあ夜ご飯つくって貰うから……六時ぐらい? がいいです」

『承りました。そう致しましたら、五時から七時までの二時間、初回プランのご利用となりますが、お間違いありませんか?』

「はい、それでお願いします」

『それでは、派遣メイドの好みをお聞かせください』

「あ、いやその……」

 来た。俺は電話に向かって焦る。

 メイドさんなんて、カフェに行かないと会えない。それが、なんと自宅に来てくれるというのだ。マンツーマンで俺の家に(実際は家事を片付けに、だけど)来てくれる! これはメイドヲタを自称する以上見過ごせない。

 熱い思いを持って俺は電話をかけたのだが、いざ、繋がるとしり込みしてしまうのが人間である。

 電話口で性癖ぶちまけろ、といわれているようなものだ。くそ。なんでネット予約がないんだよ。

『特に無いようでしたら、私どもの判断でメイドを派遣致しますが、いかが致しましょうか』

 電話の声に、俺は焦った。それは駄目だ。せっかく好みのメイドさんが来てくれるチャンスなのに!

「つ、ツンデレメイドさん!」

『ツンデレメイドですね。ツンのパーセンテージはどのようなものが宜しいですか?』

「パーセンテージ」

 思わず繰り返してしまった。そんなもん考えたことねーよ! ツンデレつったらツンデレだろ?!

 しかし、俺ははたと思いあたる。

 俺の愛読書『まじらぶ☆メイド』に出てくる葉子ちゃんと、『隣に越してきた奴と急遽同棲することになりまして~美少女なあのコがツンな理由~』に出てくるミチカちゃんと、『センチメンタルみりめんたる? 妹は絶賛反抗期です』に出てくること美ちゃんのことを。三人とも、いわゆる『ツンデレ』である。しかし、その性格もツンデレさも各々だ。

 葉子ちゃんは、主人公以外に塩対応というメイドさんだし、ミチカちゃんは素直になれないせいでツンな態度を取っちゃうけど、後で死ぬほど後悔して抱きついてくる。こと美ちゃんは主人公に対してツンなくせに、たまに独占欲を出してくるのがもう、可愛すぎるっていうか……。

『佐藤様、どうかなさいましたか?』

「あ、はい! すいません、ちょっと考えてて……」

 危ない。電話中だった。

 葉子ちゃんもミチカちゃんもこと美ちゃんも、みんなツンデレだけど、ツンの種類もデレのシチュエーションも違う。

 ツンデレのパーセンテージってもしかしてそういうことか?

 俺の頭の中にぱっと光が指した。

「めっちゃツンツンするメイドさんっていますか?!」

 ツンデレ、メイド、と来たら、俺の頭の中には葉子ちゃんしか居なかった。

 周囲には塩対応な癖に、俺だけにはめっちゃデレる美少女。最高か。

 ツンデレのツンは多いほど、デレの破壊力が増す。これは宇宙の心理だと思う。

『ツン含有率九十パーセント以上のメイド、ということでしょうか』

「ツン含有率」

 また知らない言葉が出てきた。ツンって、そんな栄養素みたいな表し方するんだ……。

 まぁでも、そういうことだ。俺は大きく頷いた。

「はい!」

『料理の腕前はどのような方がよろしいですか? プロレベルから炭まで、様々取り揃えておりますが……』

「炭……」

 思わず声が漏れた。何食わされるんだ、炭って。ドジっ子メイドかな。

『炭、ですね?』

「すみません。違います」

『失礼いたしました。腕前以外にも、メイドにより得意料理が異なります。佐藤様はどういったメニューをご所望ですか?』

「えっと、料理はなんでもいいんですけど、上手過ぎないぐらいのメイドがいいかなって……その、頑張って作ってくれたな、ってぐらいの。あ、炭は駄目です。ちゃんと食べられるものがいいです」

 葉子ちゃんは料理が苦手だからな。ツンデレなコが頑張って料理してくれるってシチュエーションがもう尊い。ツンできてない感じが最高すぎるってゆーか。

『食材は私どもの方で準備いたしますか?』

「いや、うちにあるものでつくって貰います」

『承りました。ツン含有率九十パーセント以上のツンデレで、料理の腕はそこそこ、ですね。その他に希望することはございますか』

「他……他は、ツインテがいいなって……」

『はい。髪型はツインテールですね。その他にはなにかありますか?』

「ないです」

『はい。それでは派遣メイド『さくら』がご自宅に伺います』

 さくらちゃんか、可愛い名前だ。きっと美少女に違いない。

『復唱いたします。佐藤太一様。ご住所は◇市~~で、午後五時から午後七時まで、初回プランのご利用。家事代行内容は掃除と調理、なお、材料は佐藤様がご用意される。そして、派遣メイドはさくら。以上の内容にお間違いありませんか?』

「はい、それでお願いします!」

『承りました。料金は五千円になります。お支払いは現金とクレジット、どちらでしょうか』

「現金で」

『はい。それでは、仕事開始前、お伺いしたメイドに直接手渡ししてください』

「わかりました」

 答えながら、俺はさくらちゃんのことを考えていた。どんなコかな、さくらちゃん。

 美少女なのは確定だろうけど、綺麗系? それとも可愛い系かな。元気系かも知れないし、もしかして、ちょっとエッチ系だったりして……。

 あ、さくらちゃんが俺に惚れちゃったらどうしよう。

『差し出がましいようですが、お伝えしておきます。我々はあくまでも家事代行サービスです。恋人代行でも、ましてや風俗サービスでもございません。そのことをお忘れなきよう、お願い申し上げます』

「は、はい」

『失礼いたしました。なにかご不明な点がごさいましたら、お気軽にお電話ください』

「はい、失礼します」

 かちゃん、と電話を切る。最後の声、すげー怖かったな。妙な気起こしたら、まじで殺されそう……。

 ちょっとブルーになったまま、俺は時計を確認する。針ほ十一時を指していた。

 さくらちゃんが来るまで、あと六時間もある。その間、なにをしていようかな。

 ふと、冷蔵庫を開けてみた俺は、顔を手で覆った。ほとんどなにも入っちゃいない。

 けれどまぁ、それもしょうがない。普段、レトルトとカップ麺、あとは出来合いの惣菜ぐらいしか食べてないんだから。

 俺はため息をつく。買い物行かなきゃな……。


「ご利用ありがとうございます。家事代行・メイド派遣サービス『オーダー萌兎』、派遣メイドのさくらです。佐藤太一様のご自宅でお間違いないですか?」

「あ、はい」

 長い待ち時間を経て鳴った呼び鈴。俺はすぐに玄関に向かった。

 急いでドアをあけると、そこにはメイド服を着た美少女が立っていた。

 膝までの黒いワンピースのスカートにはふわふわのフリルがあしらわれ、重ねられた白いエプロンには、同色の糸で花の刺繍が施されている。腰までの黒髪ツインテールの中央にちょこんと乗るのはヘッドドレス。手に持ってるのは、赤いリボンの飾られた木製のバスケット……って満点だろ。めちゃんこ可愛い。

「とりあえず、入って」

「失礼致します」

 ぺこ、と頭を下げるさくらちゃんに、俺は封筒を渡す。やっぱお金はちゃんとしないとね。

「はい。一応確認して」

 俺の言った通りに封筒を開け、中をしっかり確認してから、さくらちゃんはバスケットに封筒を入れた。そして、俺を見る。

 さくらちゃんは上がりまちの下にいて、まだ靴も脱いでいない。対して俺は上がり框の上にいる。何が起こるかというと。

「なんとお呼びすればよろしいでしょうか」

 上目遣い(ハイパー)である。威力が高いんだよ。それでこのセリフはずるい。俺は崩れ落ちそうになるのを、なんとかこらえて口を開く。

「好きに呼んで……」

 いや、ごめん嘘。ご主人様って呼ばれたい。けれど流石にそれを口にするのは、ねぇ。

「わかりました。では、本日はよろしくお願いいたします」

 もう一度頭を下げて、さくらちゃんは家の中に入ってきた。

 俺はふと、さくらちゃんに違和感を覚える。美少女は美少女なんだけど、なんというか、表情が固いのだ。あ、もしかして緊張しているのかも。

「あ、さくらちゃん。もしかして緊張してたりする?」

「馴れ馴れしく呼ばないでいただけますか。不愉快です」

「え」

 親切心で声をかけたのに、返ってきたのは絶対零度の視線だった。俺は思わず瞬く。

「さ、さくらちゃん?」

 盛大にため息をつかれた。

「まぁいいです。理解能力の無い方にいくら言葉を重ねても無駄ですから。それで、私はなにをすればいいですか」

「あ、えと部屋の掃除と夕食作りを……」

「わかりました。それと、付きまとわないでください。邪魔なので」

 すたすたと廊下を歩くさくらちゃんの背中を俺はポカンとして見ていた。誰だこれは。可愛くて礼儀正しかったさくらちゃんは一体どこに行ってしまったんだ。

 こんな、つんとした顔で毒を吐く……つん?

「ツンデレ」

 俺は思わず呟いた。家事代行。つまり俺と一体一。誰にツンデレするっつったら、それはもう俺しかいないんだよなぁ! しかもさくらちゃんは……。

『ツン含有率九十パーセント以上ですね』

 俺は頭を抱える。なんであんなのリクエストしてしまったんだ、過去の俺。俺にだけはデレてくれるツンデレ、を想像していたけれど、あの言い方じゃ基本ツンのツンデレの子が来るに決まってる。

 さくらちゃんはツンデレ。けど、めちゃんこ尖ってる。基本的にデレないツンデレは、もうただのキツイ人である。

 さくらちゃんに(勝手に)抱いていた、俺にだけデレてくれるツンデレ美少女メイド像が、がらがらと崩れ落ちたのであった。

 が、しかし。

 俺はすく、と立ち上がる。そして右手を強く握った。

「なんとしても、さくらちゃんをデレさせてみせる」

 だって、黙っていたってあんだけ可愛いのだ。デレたら……笑ったらもっと可愛いに決まってる。


「さくらちゃん。はい、これあげる」

 取り出したのはクマのぬいぐるみだ。メイド喫茶に行ったときノリで買ってしまい、どうすることもできずにいたもの。俺はいらないけれど、さくらちゃんは使うんじゃないかな。

 けれど、俺の手元をみることもなく口を開いた。

「お客様、こういったものはいただけません」

 お客様。思ったよりもダメージがでかかった。好きに呼んでくれ、とは言ったものの、そう来るとは思わなかった。

 しかし、俺はめげない。ポケットから、棒つきの飴を取り出してさくらちゃんにみせる。メイドさんが持ったら可愛いかな、と思ってさっき買ってきたのだ。

「飴! ただの飴ぐらいならいいでしょ」

「要りません。甘いもの苦手なんです。というか邪魔です。どいてください」

 げしげし、と箒でつつかれた。というか、掃かれた。ゴミと同じ扱いである。

 くそ。こうなればとっておきだ。俺は『まじらぶ☆メイド』の主人公のセリフを引用することにした。これで葉子ちゃんは落ちたのだ。

「さくらちゃんは俺にして欲しいことってないの?」

「今すぐ別の部屋に行ってください」

 辛辣がすぎる。身長が低くても、相手を見下す目ができるらしいと、俺は初めて知った。知りたくなかった。

 これ以上構うと、本気で怒りかねない。俺は一時退散を決意した。


 結論から言うと、惨敗した。その後も俺はいろいろと試したが、さくらちゃんはにこりともしなかった。

 掃除を手伝おうとすれば、絶対零度の瞳で「不要です」と言われ、料理メニューに「さくらちゃんの得意料理がいいな」と言えば「水でいいですね」とコップを差し出される。中は当然水だ。しかも、ミネラルウォーターですらない、汲みたてほやほやの水道水である。

 俺は震えた。

 ここまでくると、ツン云々ではない。嫌がらせと言われても俺は信じる。

 そんな冷血メイド、さくらちゃんは今、キッチンに立っている。俺がオーダーしなおしたオムライスを作るためだ。本当は肉じゃががよかったのだが、それは作れないらしい。……買っちゃった材料どうしよう。後でカレーにでもするか。

 俺は、少し危なっかしい手つきで卵を割るさくらちゃんの後ろ姿を眺める。料理はそこそこ、の条件だけは合致しているんだよな。あとツインテール。

 俺は壁に掛かっている時計を見る。六時四十五分。オムライスを作り終えたら、さくらちゃんの業務も終了だ。デレを見るのはもう無理だろう。

 俺はだんだん腹が立ってきた。オーダーしたのは『ツンデレメイド』である。ツンツンメイドではない。後で絶対クレーム入れてやる。


「お待たせいたしました、お客様」

 一瞬、ファミレスにいる幻覚を見た。

 こと、目の前に置かれた皿に乗っているのは、美しい金色の卵で包まれたオムライス……ではない。所々破れて、チキンライスが飛び出ている、手作り感満載のオムライスだ。

 当然ケチャップ文字は無し。予想通りだ。

 俺はそこには突っ込まず、スプーンを入れる。もし指摘したら、ケチャップの瓶ごと寄越してくるに決まっている。さくらちゃんはそういう子だ。

 自分でハートマークを書くとかどんな苦行だ。俺は絶対に御免である。

「うん、美味しい」

 具材の大きさばらばらだから、生と焼きすぎが混在していて、正直ちょっと味が薄いけども。

 それでも、作ってもらった手前、文句は言わない。

 俺の言葉に、さくらちゃんは少しだけ目元を緩ませた……ような気がしたけど多分幻覚だろう。知ってる。

 次の一口を含もうとしたとき、ぴんぽーん、と呼び鈴が鳴った。こんな時間に訪ねてくる相手の心当たりはない。

 呼び鈴の音に、さくらちゃんがぱっと立ち上がる。どうしたんだろうか。

「どうしたの? さくらちゃん」

「なんでもありません」

 そのわりにそわそわしてない?

「でも……」

「お客様。お客様をお待たせしないほうがよろしいかと」

 ややこしいな。

 はいはい、と返事をして、俺は玄関に向かう。ドアを開けた先にいたのは、知らない人だった。

え、美人。

俺は固まる。

ショートカットとタイトスカートがとてもよく似合う、涼しげな目元をしたその人。一度見たら忘れられなそうなオーラがある彼女は、当然俺の記憶の中にはいない。え、怖。普通に誰だ。

 困惑していると、ついてきていたさくらちゃんが、俺の横をすり抜けて美人と向き合う。そして。

「お姉さま!」

「わ、」

 さくらちゃんは思いっきり、美人に抱きついた。

 ちょっと待ってくれ。これは一体どういうことだ。固まっている俺をよそに、さくらちゃんはお姉さま(推定)との世界を展開していく。

「まさかお姉さまがお迎えに来てくださるなんて思いませんでした!」

「たまたま、近くの仕事だったからね。それよりさくら、ご主人様の前だよ?」

「さくらにとっては、お姉さまの方が大事です」

「こら」

 なんということでしょう。玄関先に、それはそれは綺麗な百合の花が咲いております。

 俺は血涙を流した。

 ツン含有率九十パーセント以上のメイドさんは、客にはデレてくれないらしい。そんなの早く言ってくれ!

「料理があったって聞いたけど、上手くできた?」

「はい! お姉さまに教えて頂きましたから」

「とか言って。本当は炭を提供したんじゃないだろうね?」

「そんなことないです。ちゃんとオムライスを作りました。ご主人様もおいしいと言ってくださいましたよ」

「そう。成長したね、さくら」

 ぽん、とお姉さま(推定)がさくらちゃんの頭を撫でた。

「はい……」

 小さく返事をして、さくらちゃんはうつむく。まるで、お姉さま(推定)から顔を隠すように。

 が、俺には見えてしまったのである。顔を赤く染めて、嬉しそうに笑うさくらちゃんの顔が!

 俺は崩れ落ちた。くそう。かわいい。やはり、ツンデレはツンであればあるほど、デレたときの威力が高いのだ。尊い。あんだけ、あんだけ俺に冷たかったさくらちゃんが! こんなに照れて、嬉しそうに笑うなんて!

 このギャップはずるい。

 俺は心臓を押さえた。さくらちゃんが可愛すぎる。可愛すぎて死にそう。今死んだら、俺の死因は尊死だ。

 というか、ラノベ主人公すげぇな。こんなの間近に浴びて平然としてられるのか。

 その時、びびび、とアラームが鳴った。業務時間終了のお知らせだ。おい、タイマー空気読んでくれ。

 ショックが回復しない俺に、さくらちゃんは頭を下げる。

「本日はご利用ありがとうございました。どうぞ今後も家事代行・メイド派遣サービス『オーダー萌兎』をよろしくお願いいたします」

 あ、そこはちゃんとするのね。というか、利用料先に渡しといてよかった。今の精神状態で現金渡すとか無理。倍ぐらい渡しちゃいそう。

 仲良く寄り添うさくらちゃんとお姉さま(推定)の後ろ姿を見ながら、俺はスマホを取り出す。

『はい、こちら家事代行・メイド派遣サービス『オーダー萌兎』でございます』



 END

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