ポチの六話 公園で特訓だよ!
「おもちちゃん、ご飯だよ!」
学校で一生懸命遊んで給食を食べたら、お家に帰るんだよ。
そして、ポチのお友達でもあるスライムのおもちちゃんにご飯をあげるんだ。
ポチの町には色々なところにスライムがいて、お友達になることができるんだよ。
おもちちゃんは透明なスライムで、ソフトボールくらいの大きさなんだ。
ベーカリーわんわんで作っているパンが大好物で、今日もちょっと失敗して売り物にならないパンを美味しそうに食べています。
おもちちゃんはベーカリーわんわんのマスコットで、カウンターでお客さんをお出迎えしているんだよ。
おもちちゃんがパンを食べている間に、ポチもパンを食べて宿題をします。
ポチは偉いわんこだから、宿題はキチンとするんだよ。
よしっ、宿題終わりっと。
ポチが立ち上がると、おもちちゃんはポチの頭にぴょーんと飛び乗ってきました。
これから、ポチとおもちちゃんは公園に行くんだよ。
玄関に行って、靴を履いてっと。
トトトト。
「おばちゃん、公園でドッチボールの練習してくる!」
「遅くならないうちに帰ってくるんだよ」
ベーカリーわんわんにいるおばちゃんに声をかけて、ポチとおもちちゃんは公園に移動するんだよ。
公園にはお友達がいて、ミッケちゃんとリルムちゃんもポチを待っていたんだ。
「「ポチちゃん」」
「ミッケちゃん、リルムちゃん、お待たせ!」
みんなと合流したら、さっそくドッチボールの練習をするんだよ。
実は、市内の小学校のチームが集まってドッチボール大会をするんだ。
ポチのクラスでも、チームを決めて参加するんだよ。
ポチたちのチームは練習もいっぱいしているから、きっと優勝しちゃうかもね。
ぴょーん。
そして、おもちちゃんはみんなのスライムが集まっている大きな木の根元に集まったんだ。
実は、夏休みにスライムの大会があるんだよ。
泳いだり、走ったりするんだよ。
みんなのスライムもとっても強いけど、おもちちゃんも負けないくらい強いんだよ。
因みに、ミッケちゃんのスライムは黄色っぽくて、リルムちゃんのスライムは紫色っぽいんだ。
色々な色のスライムがいて、とってもカラフルなんだよ。
スライムが集まって、かけっこをしたりするんだよ。
ポチも、おもちちゃんに負けないように頑張らないと。
さっそく、みんなでドッチボールの練習を始めるよ。
「ミッケちゃん、いくよー! えーい」
最初は、二手に別れて投げるのと捕るのを交互にやるんだ。
キャッチアンドスローは、ドッチボールの基本だよ。
狙ったところに、キチンと投げないとね。
ポチは、投げるのも捕るのも大得意なんだよ。
ふふふ、ポチはチームのエースなんだよ。
「次は、ワンちゃんの子に投げるよ」
「だから、俺はオオカミなの!」
ポチは、ポチみたいなお顔の男の子にボールを勢いよく投げました。
ドッチボールは男女混合で、みんなで協力するんだよ。
ポチも頑張っているけど、ミッケちゃんはとにかく凄いんだよ。
足も速いし、避けるのも上手なんだ。
リルムちゃんは、冷静に相手の投げるボールを見極めているんだよ。
リルムちゃんはクラス一番の天才だもんね。
シュシュシュ。
おもちちゃんたちは、元気よく公園内を動き回っていました。
滑り台を降りたり、ベンチにジャンプで飛び乗ったりしているんだよ。
どのスライムも、とっても凄い動きだね。
でも、おもちちゃんが一番凄いんだよ。
こうして、ポチもおもちちゃんも夕方まで一生懸命練習したんだよ。
キーンコーンカーンコーン。
「「ポチちゃん、またねー」」
「ミッケちゃん、リルムちゃん、またねー」
チャイムの合図で、今日の訓練は終了です。
ポチとおもちちゃんも、みんなと別れてベーカリーわんわんに帰ります。
今日も、たくさん練習したね。
きっと、ポチもおもちちゃんもパワーアップしているはずだよ。
ガチャ。
「ただいまー」
「ポチ、お帰り」
玄関に入ると、りっちゃんが出迎えてくれたよ。
すると、りっちゃんはポチとおもちちゃんを見て思わず苦笑いしたんだよ。
「ポチもおもちちゃんも、すっかり泥だらけね。着替えを持っていくから、そのままお風呂に入っちゃいなさい」
おお、公園で特訓したから服が汚れちゃったよ。
でも、ベーカリーわんわんにある洗濯機は最新のものだから泥だらけの服も直ぐに綺麗になっちゃうんだ。
発明って、本当に凄いよね。
よーし、お風呂に入っておもちちゃんをピカピカにするぞ!
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