第39話

中に入ってみるとそこは広い空間だった。


この様子の違いがここがボス部屋であることを俺たちに認識させる。


そして大きな音を立て出てきたのはナメクジの親戚みたいな形をしためちゃくちゃでかいモンスターだ。


うえっ


『よし、早く倒そう!』


それはみんなの共通認識だったらしい。


それにしてもでかいな…


って言ってたらなんか周りから普通のサイズとは言えないがボスと比べるとかなり小さいナメクジがうようよ湧いてきた。


なんか微妙ー


ここだけ?こんな微妙なダンジョン


冬雪がとりあえず周りのナメクジを切り捨て、京子がボスナメクジにライフルを1発当てれば、ボスにHPバーは表示されたものの減ったか減ってないか分からないくらいしか減ってない。


「これは普通に倒そうと思ったら時間かかるしなにか弱体化のギミックでもあるのかな。だし黒羽、頑張って探そ…」


「『血の手形』」


穹が何か言い終わるより先に俺は魔導書を取りだし魔法をうつ。


するとその魔導書は黒い液体になり地面に染み込んでいく。


本来手に触れている相手に飲み発動する即死魔法なのだがこの魔法もスキルで射程が伸ばされ見事ナメクジに命中する。


『え?』


全員の声がシンクロし、こちらを見る。


「あれはまともに倒すキャラじゃないよ黒羽…」


「というかあれって倒せるキャラだったんですね…」


冬雪、他に倒した人はいなかったのかい。


「私のライフルも弱いわけではないんだけどな…」


なんかごめん。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る