淑女たるもの
「ええ、もちろん構いませんよ」
セバスティアンの返事を聞いて、カーツ君が私の顔を見た。
「なぁユーリ姉ちゃん、街に連れて行ってもらうお礼ってことで干し肉渡せばいいよな?」
カーツ君賢い!
「うん。そうね。リリアンヌ様、セバスティアンさん、そういうことで、えっと、次から街への送迎のお礼ということで干し肉をお持ちください」
これで、街に行く足もゲットできるね。ギブアンドテイクで、問題ないよね。
「いや、流石に、このレベルの干し肉では、私たちが得をしすぎる……」
……そうなの?普通の干し肉の相場も分からないし。
キリカちゃんがセバスティアンの服を引っ張った。
「あのね、働かざる者食うべからずなのよー。だからね、えっと、干し肉を作るお手伝いをすれば干し肉食べてもいいのよ」
え?キリカちゃん、だめだよ、作るところは見せると、補正値のあれやこれや……。
「ああそうだな!俺たちだと猪を狩るのが大変だから、えっと、干し肉を取りに来た時に、猪を狩ってもらえると助かるんだ」
セバスティアンがほほ笑んだ。
「それはお安い御用ですよ。分かりました。そう致しましょう」
なるほど。
確かに、そう言われれば干し肉を作ろうにも、材料となる豚肉……いや、猪肉が手に入らなくちゃできないんだった。せっかく取りに来てもらったのに肉が手に入らなかったのでありませんじゃ申し訳ないもんね。
次回分として猪を狩ってもらえば一石二鳥ってうの?
「では、さっそく」
小屋を飛び出すセバスティアンさん。
目にもとまらぬ速さ。
どんだけ蹴りだす足の力が強いんだろう……。
「待ちなさい、セバスティアンっ!」
なぜか、追いかけるリリアンヌ様。ん?レイピアを抜きましたよ?。
そして、5分で戻ってくるセバスティアン。小屋の外にどさりと背おっていた猪を下ろす。
「少々小さいですが、これでお願いいたします」
すごい。見つけるだけでも大変そうなのに……。それをさっと仕留めて戻ってくるなんて……。5分よ、5分。速い。
元S級冒険者だけのことはある……。
「これは料理にでも使ってちょうだい」
少し遅れて戻ってきたリリアンヌ様の手には2匹の兎。
すごい。5分で兎を2匹……じゃなくて、2羽。
「すごいのよ!リリアンヌ様も、狩りが上手なの!すごいのよ!」
命中率の低い魔法よりももしかしたら剣の腕の方が確かなのかな。
「ふふふ、淑女のたしなみ程度ですけれどね」
え?
淑女のたしなみ?
……、え?
……、もし、か、し、て……?
この世界って、狩りくらい朝飯前が普通レベル?……なんて言いませんよね?
もしそうなら……そりゃ、私5歳児以下のレベルと言われるわけだ……。
これは、本当に、レベル上げを頑張らないと……。いや、レベルだけをあげても仕方がないので、体を鍛える?剣の練習でもする?弓とか?何か考えないと。
うう、崖の上までの上り下りだけでも足腰が少しは鍛えられるだろうから、野菜は一度にたくさんとってこないとか日々の生活にも訓練を取り入れつつ……。
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本日2話目。
間がぽつぽつ空いて申し訳ないです。
えー、コミカライズのネームチェックしたときの感想を伝えておこう。
ブライス君~!!!!
お楽しみに。
さて。ちょっと別のところでもつぶやいたんだけど。
私、愛知県民。味噌といえば赤だし。この、赤だし味噌って「出汁が味噌に入ってる」ので、味噌汁作るときに出汁は取らないんですよ。ちなみに、赤だし味噌以外の「出汁いり赤みそ」とか「だし入り合わせ」とかいろいろ種類あります。とにかく、出汁が入ってる(こぶ+かつおが主流)なので、味噌汁つくるときに出汁を取ったこともだしの素を使ったりもしない。
それが当たり前で、「だしを取らないと美味しいみそ汁にならない」って話がいまいちぴんと来てなかったんですね。
それが、先日間違えて「だしの入ってない味噌」を買ってしまって、気が付かずに、いつものように、味噌を入れて味噌汁作ったら、しょっぱいのに味がうすい。味気ないという汁ができ、一瞬風邪でも引いて味覚が?!と思ったんです。それくらい「だし」って味が変わるのか!とびっくりしたとともに「だし入り味噌めちゃくちゃ便利なのに、どうして他の地域の人は使わないのだろう?」と思いました。出汁のは言ってない味噌を消費するために出汁の素買ってきましたが、味噌代金+出汁の素代金で、コスパも悪くて泣いちゃう。ひと手間増えて泣いちゃう。
もし名古屋周辺の旅行に来てお土産探すなら、味噌に着目してみるといろいろ発見があるかも!当たり前ですが、かけるだけで味噌カツ作れるマヨネーズ的な冷蔵庫の常備調味料とかも種類豊富だよ。
そんな味噌の国。「ハズレドロップ品に味噌って見えるんですが、それ何ですか」っていう小説も書いてたりします。んが、閲覧注意ですwwwなにが注意なのかは見ればわかります……
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