金色折紙の秘密

無常アイ情

独白

 

 私。金色 折紙には、重大な秘密がある。


 其れは、重大なこの金色家に纏わる重要な機密。

 

 金色家が、欺き騙してきた闇の取引商売、危険な商売。


 自然災害の人工化、其の実験。季節外れの大雪。


 気候変動。


 金色家の催眠術。


 人民は金色家の世論捜査術に踊らされ、完全に金色家の餌食となった。


 金色家の長女にして、金色家の実験の成功被検体。


 闇の実験。非人道的な金色家の能力製造装置。

 

 肉体改造。


 頭脳改造の許すべからざる、社会悪の実験施設。


 その施設 ドッペル研究所 で私は創られた。


 もし仮に死ぬ前にゲームの様にデータを保存出来て、死んだら新しいその前の記憶を継いだもう一人の個体があるとすると、オリジナルの今現在の私は何処にいくのだろうか。


 ゲームオーバー前に記録した情報の私が別の人間の情報に移る保存する事は出来ないだろうか。


 其れは、次の瞬間動き出して、私を殺すだろうか。


 私の複製品は私を見つけるとどうするだろうか。


 そもそも、生きている事に意味などあるのだろうか。


 私の複製品は確かに私だ。私と違うのは本の数秒。


 其処から更に時間が経過していくと私から分離していく事だろう。


 私と全く同じ、等しい記憶を持った、全くの複製品、いわばコピーを取れたとして、其れは其れで動いて選択し判断するその判断が私と同じとは限らない。


 詰まり、時間が存在する限り同一は存在しない。


 止まった時間に空間に、其処で出来る概念にイコールがある。から言葉が通じる。

 概念には等式がある。


 法則がある。


 仮に、私は不老不死に成ろうとして、機械に自分の情報、魂なるものを完全に受け渡す、詰まり保存させ、私のメモリを無数に倉庫に、バラバラに保管しておいたとして、仮にこの機械になった私が、何かのトラブルでバグを起こしてデータが無くなったとして、保存しておいた他の記憶は私だろうか。


 高校受験前の、中学二年生の冬頃から、私は此れ迄サボってきた勉強を始めた。


 僕は勉強も、部活も、日々の生活も何一つうまくいっていない、生活を送っていた。友達とトラブルをネット上で、起こしてからは、何処か籠りがちに成っって、友人の一人は如何した訳か不登校に成ったりなんかして、避けられていて、もう暗い時代だった、暗かった、だから僕はこの時代はアニメばかり見ていた。


 そうして学力も無く、此の儘人生が詰んでいくのか、と、もう絶望的に、けれど何処かで希望を捨てきれずにアニメを見たりギターを弾けもしないギターを弾いて居たりした。


 学力がなく、高校進学が危うい事を知り、僕は、ギターも、やめて、アニメも見なくなった、只もう必死に一日中勉強して何とか、この辺りじゃ有名な高校に合格した。


 高校の勉強っていうのは、面白くて僕は、特に英語と数学を頑張った。国語は勉強しなくても点が取れたからだ。


 英語が全くできなかったが、高校でいい教師にであった。その教師の授業は分かりやすくて、中学で勉強をサボってきた、僕にも理解できるものだった。其れの効果もあって、英語は出来るようになった。


 僕はさえない毎日に戻るのが怖くて、明るく振舞った。


 リーダーのようなことをした。


 兎に角、僕は、部活も頑張った。クラスでも、頑張った。


 そうしていないと、中学の時に戻ってしまうのではないかと不安だった。


 不安定だった。


 其れくらい、僕の中学校の時の心理状態が危険だったということだ。


 場面緘黙症的な処があった私は、此れを克服するのに死ぬほどストレスを覚えた。


 中学の時位から、もう重度になっていて、其れはもう、彼を苦しめたものだ。


 彼は考える事を覚えてから、状況整理能力を手に入れてから、話すタイミングや、周りの動きを読む事をおぼえた。


 人間の闇を、目的を、其の発言を、考えた。


 将棋を指す様に心理を読めばいいのだと理解した。


 行動を先読みすることで、緊張は和らぐ、思考することで、話についていける。


 この時、彼は、勉強の大切さ、知識の重要性を理解したのであった。


 何も考えずに話す何てできない。


 何か知識が無いと、想像力が無いと会話は出来ない。


 無鉄砲に、遊んで、勉強の出来ない、上手くいかない憂さを、その卑屈を、如何する事も出来ず、神にお祈りした事もあった。


 上手くいきますように。


 僕は、もう相当病んでいたと思う。


 中学の卒業前なんてもう死んでいた。


 高校に入学した後も、ずっと恐怖していた。


 あの頃に戻るのが怖くて、中学時代の同級生を避けた。


 電車通学だったのだが、僕はその間にも、恐怖を感じていた。


 ネットで、僕の噂は出回っていたから、地域の人間はみんな、知っているんじゃないのかと思っていた。


 あの事件も、みんな知っている。


 知っているが、誰も言ってくれない。


 あの事件は、確かに起こっていて、存在していたものだ。


 苛め。

 喧嘩。

 拡散。

 イメージ。

 失敗。

 間違い。


 如何して、僕は間違ってしまったのだろう。


 如何して僕は、あのような事を、更に悪に変えてしまったのだろう。


 卑屈だった。

 病気だった。


 他人を、馬鹿にして、苛めていないと、自我が保てなかったのだ。

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