430日目 後悔先に立たず、そのちょっと先まで走る

 こんばんは、レンズマンです。

 また右腕の調子が悪くなってきました。


 昨年末、突然右腕が上がらなくなりリハビリに通っていました。おそらく無職になったことでパソコンに向かう時間が増え、マウスやキーボードを触りすぎたことによる腕の疲れ、神経痛だったのでしょう。事実、クリーニング工場のアルバイトを始めてからその症状も治まり、痛みがあったことさえ忘れていました。

 ……思い出したのは、また痛みが出たからです。あの時のように上がらないほどではありませんが、右手首がうっすら調子が悪い。これは放置するとまた腕が「ぬあーっ」てなるやつに違いありません。姿勢を見直すとか、環境を整えるのも大切ですが、とりあえず今日はパソコン作業を休止することにしました。


 と、言うわけで。走ってきました。

 多分、これ運動不足ですよね。一日でなんでも解消できるとは思えませんが、一日でもやらないよりはいいはず。いつもなら「時間が〜」とか言い訳して碌に運動もしないわけだし、今日は逆に時間が有り余っている。何より、今日は天気がいい!走るには絶好の日です。

 ジャージに着替えて準備運動、近所の川原に向かいました。川沿いの道は整備されていて、近隣住民御用達のウォーキングスポットなのです。

 とりあえず目についた場所まで、えっさほいさ走ります。さすが平日の昼、人がいなくて快適快適。大きく腕を振って体をほぐしつつ、足取り軽やかに前へ前へ!ぐんぐん進む感覚が気持ちいい!えっさほいさ、あー、まだ走っちゃうもんね。そろそろ……いや、まだ全然走れる。……ね、いや、ていうか、あの、あれ、あの。


 遅くね?


 全然進まない。だから、全然辿りつかない。想定の半分くらい走って、ゼーゼー息切れしてしまいました。お、俺って、こんなに走れないのか。元々無かったのに、まだ落ちるのか、俺の体力。下限を知らないとはこのことか。字が違うがな。

 小休憩をしながらちょっと走り、また歩いて走る。そんなことを繰り返しました。ああ、なんて生っちょろいランニングでしょうか。自分が情けなくなります。

 走っては歩くを繰り返すたび、足を止めた瞬間が一番体力がしんどいことに気がつきました。まるで人生です。走り続けているときは疲れに気がつかないのに、ふと足を止めた瞬間に無茶の負債がやってくる。だから走り続けるしかないし、辞めることは勇気がいるんだな。息を切らして歩きながら、そんなことを考えていました。

 み、惨めだ。出かける時はイイ事思いついた、ルンルンだぜとか思いながら飛び出したのに、こんな、怠惰と老いを実感するなんて。やめときゃよかった。くそッ、俺はいつもそうだ。計画性もなく突拍子もないことをして、能力を過信したばっかりに恥をかく。何がしたいんだ!?

 悔しさと倦怠感に足を引き摺るようにして坂を登って帰路に着く、その時。うっすら風が吹いて、ふと川原を見ました。水面に太陽光が反射して、眼前で揺れるススキの穂が揺れている。おお、めっちゃ綺麗!!天気もいいし、暑くも涼しくもない。いや、走り出した時は寒かった。でも、走り続けたから、今はちょっと暑い。心地良い感覚は、自分で作り出したものなのだ。そうか、俺は、この景色を見るためにこの場所を選んで、走ってきたのかもしれない。

 馬鹿はなんでもすぐ忘れます。リスクも目的も、いろんなことを考えるうちにわけわかんなくなって、楽な道を選びがち。でも、別にそんなに悪いことじゃ無かったりして。とりあえずやってみるって、大事ですね。

 

 何事も臨機応変に、ポジティブに捉えていけたらいいなと思います。明日も……いや、走るのかなあ。継続しないとダメなんですかね、やっぱり……。嫌だな。ああ、ポジティブもうどっかいってしまった……。

 余談ですが、この日記は出先でスマートフォンで書いています。なるべく左手で持って、右手は文字を打つ時にちょっと手伝う程度に。スマホって意外と重いんですよね。今日はそれを良く実感しました。

 では、今日はこの辺で。お疲れ様でした。

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