379日目 不眠小話

 今日も眠れない。目は眠たいのに頭が冴えていて、意識をシャットダウンすることができない。

 原因というか、敗因はわかっている。エアコンだ。僕は眠るときにエアコンを消してから眠る。風と音が嫌いだからだ。だが、今日はそれを忘れて眠ってしまった。すると、大体一時間もしないうちにエアコンの気配に眠りを妨げられる。気が散ってしまえば、そこから芋づる式に色んな事が気になって、僕はもう眠りの世界から弾かれてしまう。こうなってしまえば、数時間ほど、最悪な時は陽が昇るくらいまで眠れない。それが嫌なら薬に頼る事だが、今日は薬を飲む気分じゃない。そのくせ小腹が空いたので、カントリーマァム・白バラコーヒー味をパクついてしまった。こないだの758支部での貰い物だ。コーヒー味に含まれるカフェインの量や効能は定かではないが、栄養をお腹に入れてしまった以上すぐに横になるのは気が引ける。なので、僕はキーボードを打つことにした。寝惚けた頭の中にある考えを打つだけである。ここ最近感じたことをてきとうに書くので、流し読みしてください。誤字があったらゴメン。


・返却日は八月二十四日

 先日、長らく貸し出しの順番待ちをしていた本がついに回ってきたので、図書館まで取りに行った。申請した時点で四、五人待ちだったが、一人最大二週間借りられること、かなり分厚い本で読み終わるのにそれなりにかかることで、当時僕が覚悟していたよりも相当長く待っていたように思える。しかも、順番が回ってきている事に気が付いたのは、保管期日の一日前で、仕事の帰りに慌てて図書館まで行った。やっと借りられたこの本は、氷菓シリーズの愛蔵版、第三巻。実は前半部分は単行本で読み終えていたので、残り半分だけ読めばいいのだ。そうタカをくくって過ごしていたある日、友達の武士道が不意に「今日は二十日か」とぼそりと言った。ふと気になって返却期限を見てみると、残り四日しかないのである。借りることで満足して、実はほとんど読んでいない。延長できないか確認してみたが、またしても予約待ち人数が五人ほどいる。残りの日数で読破は出来そうにない。ギリギリまで読んで、また予約をしようと思う。読まないかもしれないが、今のところ借りないという選択肢はない。


・何でもいいから見せてくれよ

 僕は相変わらずアクセル=ロウが好きだ。眠いので彼に関する解説は省略する。対戦時の性能はもちろん、ストーリー上で描かれる彼の生き様が好きだ。好きすぎるので、僕は定期的に彼の名シーンを見返している。今日は、GGSTのラストシーンを見返していた。名声優、難波圭一氏の圧倒的な表現力が彼の魅力を更に引き出している。ただ見返すだけでは物足りなくなって、僕は実況付きの動画で楽しんでいる。推しの名シーンを見て息を呑む実況者たちのリアクションを見て、僕はほくそ笑む。どうだ、アクセル=ロウは良いだろう。思い出したらまた泣きそうになってきた。僕も実況してみたらウケるかもしれない。延々と、アクセルのシーンばっかり見る実況を。誰が見るか。


・唇のテープ

 虚弱レンズマンには108の弱点があるのはご存じの通りであるが、当然喉風邪を引く頻度も高い。どうも睡眠中は口呼吸をしてしまう癖があるらしく、僕はそれを予防するために口に薄いテープを貼って眠っている。「またこの馬鹿眼鏡は奇行に走っている」と思われるかもしれないが、これはれっきとした風邪の予防法だ。見た目はあまりに滑稽でも、効果はちゃんとある。口がふさがっているんだから、絶対鼻呼吸をするのだ。そんなわけで、僕の枕元には常にテープが転がっている。消耗品なので少なくなったら買いに行くわけだが、毎回買うのが面倒くさくて二、三個まとめて買うことがある。だが、以前何個買ったのか、どこに置いておいたのか忘れてしまう。今、部屋をざっと見渡しただけでテープが二つある。買い足したものも併せて三つ。半年くらいは補充しなくてもいいだろう。多分、どっかで買いに行っちゃうけど。


・正義のケチ

 フリーターの僕は、そうでなくてもケチだ。それをせめて笑い話にしたくて、時折金がない、節約中だとSNSで意思表示をすることがある。冷静になれば、なんと浅ましい自己顕示か。承認欲求も此処までこじらせると無様でしかなく、何の面白みもない。いや、違う。自虐に走りたいのではない。とにかく、そんな話ばかりしているせいか、アカウントに回ってくる広告が金融関係の広告が大半を占めるようになってきた。しかも、家族に内緒で借りられることを宣伝してくるものが多いのである。しかし、僕にこんなものを進めるのは見当違いもはなはだしい。確かに僕は金がないが、同時にケチだ。ケチなので、金がかかるようなことはしない。だから金を借りる必要はないのだ。そして、僕は堂々と金がない話をしている。誰かに知られたくないような、それこそケチな貧乏ではないのだ。借金をするくらいなら、せめて堂々としろとつくづく思う。家族に隠し事は良くない。言いたくない気持ちも分かるが、失った信頼を取り戻すのはお金を稼ぐよりもはるかに難しい。そんなリスクに漬け込むあの広告に、僕は少し苛立っている。正義のケチとして。


・適材適所

 馬鹿眼鏡の僕だが、幸い友達には恵まれている。これは気軽に通話ができる現代において、話相手を選ぶことができるという、心理的安定を図るうえでとんでもないアドバンテージなのではないかと思い始めた。完璧で万能な人間は存在せず、人それぞれ個性がある。僕はそこに優劣をつけたいのではなく、向き不向きがあることに着目したい。趣味、知識、性格、口数、立場、知性や品性。今自分がどんな気分で、何を経験して、結果何を話したいのか。それらを照らし合わせた時、声をかけたい人の顔が思い浮かぶ。例えば、最近見た特撮の映画がめちゃんこつまらなかったとき、友人のプリグル君の顔が真っ先に思い浮かんだ。それから、昔から大好きだったSRPGシリーズの愚痴を言いたくなった時は、カノっさんの事を思い浮かべる。そして、何でもいいから中身のない会話がしたくなった時は、武士道の顔を思い浮かべた。このように、話したいと思った事を聞いてくれる人間にも向き不向きがあるので、適した友人に声をかけると会話が弾んで……待て、例題がカスすぎる。ほぼ文句しか言ってないし、そうじゃない一番マシなのが中身のない会話だ。友達に何かを期待する前に自分の人格を見直した方がいいような気がしてきた。何が友達にも適材適所だ、人を見比べて分かった気になってるんじゃない! お前の品性を疑うわ! 僕への愚痴は僕に言うのが一番だ。人に言われると傷つくから。


 たくさん書いてスッキリしました。途中、眠気が来たけど頑張って乗り越えました。え、寝ればよかったんじゃない?

 では、今日はこの辺で。寝れるかわからんけど、寝てみます。おやすみなさい。

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