ヒロインに対する嫌悪感

女性を征服したいという感情がラブコメの原点であり、次に起こるのが、自分を正当と思いたいという本能である。

よってラブコメは、正当と思える範囲内で女性を征服しなければならない。

2つの相反する要素のバランスが、第三の要素である。

女性を征服するとは、愛玩動物として女性を扱うことだ。そのエゴが正当であるためには、女性は一個人でなければならない。

第三の主張はつまり、ラブコメにおいて、ヒロインは愛玩動物であり、個人でなければならないということだ。

個人であることは征服の難しさであり、満足感である。

誤解の無いようにいっておくが、個人であるとは、自立しているということではない。むしろ他人に深く依存するキャラクターが個人であることもある。

個人であるということは、我々の願望の延長線上にないということだ。

我々の妄想上の感情法則によってではなく、現実の感情法則により動くヒロインを個人であるとする。

第三の主張を言い直すと、ヒロインは我々の願望から切り離されて存在するが、同時に願望をかなえる存在でなくてはならないということになる。

我々がヒロインに嫌悪感を抱くのは、その背後に自分と同じタイプの男の、脂汗の臭いをかぎとるからである。

よいヒロインは、我々に新しい感覚を与えてくれるものだ。

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