第14話 姉/妹との寝室

 ところで、俺は千桜先輩、そして志帆と一緒に寝ることになっていた。


 二人が冗談や勢いで言っただけ……ということはなく、千桜先輩も志帆も本気で俺と同じベッドで寝るつもりらしい。


 二人は寝巻き姿で、俺の部屋に立っていた。


 千桜先輩は意外と可愛らしいピンクの寝巻き姿だ。そのスタイル抜群な肢体を強調するように、胸に手を置いて微笑んでいる。

 

「美人の先輩女子と寝るなんて、緊張するでしょ?」


「まあ、しないわけはないですけど」


「わたしも、好きな人と同じベッドだから緊張しちゃうな」


 千桜先輩はそんなことをささやいて、俺をどきりとさせる。


 反対に、志帆は水色のネグリジェ姿だった。透け透けの素材だし、肌の露出も多い。大胆にはだけた胸元が目に眩しい。

 その志帆は不安そうに俺を上目遣いに見る。


「に、兄さん……あんまり見つめないで」


「ご、ごめん……」


 恥じらうように、志帆は言うが、もとはといえば、志帆が誘惑するような服装をするのが悪い気もする。


 千桜先輩が突然、志帆を背後から抱きしめた。


「へっ……な、なにを!?」


「こんなエッチな格好をして、兄を誘惑する妹にはお仕置きしないといけないわ」


「ゆ、誘惑、なんて、そんな……」


「なら聞くけど、その寝巻き、どこから用意してきたわけ?」

 

「えっと、その……メイドの子からだいぶ前にもらって……」


「で、勇人くんに見せようと思ってずっと持っていた、と」


「ち、違うッ! そ、そうじゃなくて……ひゃうっ!」


 千桜先輩が突然、志帆の胸を揉みしだく。先輩と比べると小さいけれど、中学生の志帆の胸はたしかな存在感を主張していた。

 服が体のラインを浮き彫りにして、胸の上部をはだけているから、なおのことエロい。


「ほらほら、正直に言わないと、お姉さんがいたずらしちゃうぞ☆」


「こ、こんなのセクハラ……! あっ、み、見えちゃう!」


 千桜先輩が志帆の胸を弄び、ネグリジェをずらそうとする。志帆の顔は真っ赤だった。


「本当は、大好きな『勇人兄さん』にエッチなことをしてほしいんでしょう?」


「あ、あたしはあなたと違って、そんなにはしたない女じゃ……ああっ、だ、ダメッ!」


「認めないと、ずっといじめちゃうけど?」


「わ、わかったから! 兄さんにエッチなことをしてほしくて、こんな服を着てきました!」


 志帆が叫び、そして、ううっと涙目で俺を見つめた。





<あとがき>

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