私「一つだけお願い聞いてあげるwww(聞くだけで叶えるとは言ってない)」妹「じゃあ私の雌奴隷になって(これはお願いじゃなくて強制♡)」
百日紅
第1話
私には一人だけ、姉妹と呼べる者がいる。
よくライトノベルなんかで見る、義妹とかじゃないよ?
実妹。ほんとの妹。
私の、たった一人の、大事な大事な妹。
名前を、
あ、血の繋がった妹だから、もちろん私の苗字も矢坂。私の名前は矢坂
姉妹で名前が『みよ』と『みお』だから。
少しだけ分かりづらいかもだけど、そこは私たちの名前の漢字に免じて、許してね。
そんな世界で一番大切な私の可愛い妹みおが、ある日泣きながら帰ってきた。
――どうしたの?何か嫌なことされた??
私は妹の頬を流れる涙を親指の腹で拭い聞いた。
――お姉ちゃんがくれたお揃いのストラップ、落として失くしちゃった
妹はそんな可愛いことを言って、また大泣きし始めた。
え、だってね。
私があげたそのストラップ、たしか5、6年前に妹にあげた物だったはずだよ?
よくもまぁ、そんな古いものを今まで大事にしてくれたね、と逆に褒めてあげたくなる。
でも、妹は現に今、私の目の前でヒックヒックと泣いている。
うーん。
私たちの両親は二人とも夜遅く、私たちが寝静まった頃に帰宅して、私たちが目を覚ます前にはまた仕事に向かう。そんな人たちだ。
だから今まで、こうやって悲しい気持ちも、嬉しい気持ちも、共有できるのは私たち二人だけだった。
どうやったら、元気になってくれるかな。
高校三年生、受験生の私はその受験勉強をもって今もなお賢くなり続けている頭で考えた。
妹にはずっと笑顔でいて欲しい。
少し、ふざけてみても良いかもしれない。
私は、冗談まじりに言った。
「何でも一つだけお願い聞いてあげるwww」
わざと作り笑いをして、あたかも冗談だよ。この面白い話題にのって、楽しい会話をしよう?と誘うように。
だってこの言葉。
聞いてあげるだけで、叶えるとは言ってないわけだし。
でも、後に私は後悔することになる。
いや、まぁ実際には後悔も――――おっとここでは黙っておく。
そうして、私のこの悪ふざけの言葉に、妹はこう返したのだ。
「じゃあ、私の雌奴隷になって」
おっと?
おっとおっと?みおちゃん???
さっきまであんなにワンワン泣いてたのに、今はすっかり勝ち誇った妖艶な笑顔で、有無をも言わさぬ圧をこのお姉ちゃんである私にかけている。
実際に私は数秒黙ってしまった。
中学二年生の口から出た『雌奴隷』という単語が私の頭で理解に遅れたのもそうだし。
それに、、、
妹の顔が、まるで―――まぁ、雌奴隷になるのは強制だけどね♡
とその表情から言っている気がしたから。
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こちらの作品も、作者の息抜き小説です。
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