オウマガト記
さるさ
序
幽霊及び霊能力なるものを信じるか?
それを霊能力と称するかどうかは別として、人間に未だ解明されていない察知能力はあるだろうと思っている。いわゆる第六感というものだけど、感じたことはないだろうか?
それは誰かの視線であったり、不運な出来事の予兆であったりもするかもしれない。どんな出来事であれ、何かを捉えた経験は多くの人があるだろうと思う。
何しろ。学校の勉強やお金の稼ぎ方、生き方などなど含め、人それぞれの才能の違いがモロに出ちまってる世の中だ。「何かの察知」能力にも当然差があるのだろうし、そのレベルによっては幽霊的なものを見ることができる人がいたって驚くことはない。
経験則ほど根拠に乏しいものはないけれど、それでも武道経験者で共感してくれる人はいると思う。
例えば、暗闇であっても人の急所を的確に突くことができるし、対峙している相手が自分のどこを狙っているのかがひりひりと感じられる。実際に手合わせしなくても、立ち居振る舞いを見ればある程度、相手の力量を見抜くことができる。気配を読める、など例を挙げれば枚挙にいとまがない。
一見、超能力のようにも見えるけれども、これだってからくりがあるのかもしれない。例えば、無意識下で何かを知覚していたり、俺自身がうまく言語化できていないだけかもしれない。
経験から形作られる、ほぼ現実に近いようなイメージ力があるから暗闇でも問題なかったり、相手の目の動きや重心バランスの傾きを無意識で察知してどこを狙っているのかがわかるのかもしれない。俺自身にも説明はできない。けれど、こんな風に何かを察知する人がいて、それが幽霊であったりお化けであったりしても何もおかしくはないと思う。
とはいえ、幽霊であったり、それをどうこうする能力があるってことを最初から妄信していたわけでもない。とあるきっかけがある。まずはそれから話していこうかと思う。
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