エロトラップダンジョンを作り全力で楽しむ変態ダンジョンマスター

紅茶りんご

ダンジョンマスターになりたい!

「それで?あなたは何になりたいのかしらぁ?」

 微笑みながら問いかける20頭身くらいの美?女。胴は普通だが手足が異様に長い。

 いや比率おかしい。どこぞの妖怪かよ。顔はいいしボンキュッボンだけど、ここまでそそられない残念美女も初めてだ。何というか折れそう。

 

 ここは雲の上らしい。そして俺は死んで異世界に。

 うん、定番。

 そんな俺は窓際営業職。昨日家で、仕事のやばいやらかしに気づいて「死にてぇ」と呟いたら次の瞬間ここにいた。

 ここの大神様が「あ、死にたいの?じゃあうちに来なよ」って異世界に呼んでくれたんだそうだ。


 死ね。


 そう思ったが顔には出さず、あちらの自分はどうなったのか聞いたら心臓発作で倒れて死んだそうだ。つまりもう帰れない。

 その粋な計らいwをした大神様はここには出てこず、手長足長妖怪が来てくれたらしい。


 よかった。目の前にいたらさすがに殴る自信がある。


「この世界は冒険やスリル、サスペンスに恋愛、その他色々に溢れた、あなたたちの言うところのファンタジーなナーロッパな世界。

 お願いの全てを聞くことはできないけど、大まかな方針くらいは聞いてあげられるから、何になりたいか言ってみて?」


 にこやかに微笑みながら、物理的に超上から目線で優しく言ってくれる自称女神さまな手長足長。目線合わせるために屈んでくれませんかね。


 しかし俺もオタクの端くれ。自分がもし転生したら何をしたいかなんてとうの昔に決定済みよ!

「ダンジョンマスターになりたいのだが、可能だろうか?」

「OKダンジョンマスターね!じゃああげるチートはこの辺かな?」

 といいつつ屈んでくる。

 なんだ?と思ったのもつかの間、長い手で俺の胸倉を素早くつかみ、俺を吊り上げ全力でビンタする!

 抗議する間もなく2往復4発の、遠心力が乗りに乗ったビンタを受ける。


 ……首の骨が折れるような音が4度続けて鳴ったんだが?とんでもない激痛が頬と首を中心に襲うが一瞬後には痛みがなくなる。


「ここは天界だから、何しても死なないから安心して?」

 つまり天界でなければ4回死んだんですね今。

「さ、じゃあ頑張ってねーダンジョン楽しみにしてるわよ、チュ」

 そして頬にキスされて、雲から放り投げられる。


 ……え?


「うわああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ」

 こういう時個性的な悲鳴上げれる奴ってすげえな、とアホな事を考えながら意識は暗転する。

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