第15話『ヤバいモンスター』


「大変だ大変だああああ!」


 誰かが、慌てて中に入ってきた。


「どうしたんだ?」


 慌て叫ぶ男の隣に、いつの間にかバルゼスが移動していた。

 瞬間移動?


「ヤバい奴が来たんだ!」

「どんな奴だ?」

「だ、ダークドラゴンが現れたんだ!」

「なんだと!!」

「そんなの、ありえないは!」


 俺は耳を疑った。もしかして、ダークドラゴジュニアの親なのか?!

「確かダークドラゴンはSクラスのモンスターだな」

「ああ、そうだ」


「魔王がけしかけたのか?」

「それか、帝国がけしかけたんだろか?」

 冒険者達が口々に話す。


「続きはあるか?」

「実は、3体いるんだ……」

「さ、3体?」

「ダークドラゴンが3体いるんだ」

「!!!!!」


「それは本当か!! だとしたら、天災級じゃねぇか!」


「ユリオ様……」

「主様……」

隣にいる、セイラとメロナが心配そうに俺を見る。

「さすがに、これはマズいな……」



「姫」

「ああ、共闘だな」

どうやら二人は戦いに行くみたい。

そして、バンデスが俺の肩を叩く。

「美少年」

「はい」

美少年ではながいが、ここは「はい」だ。

「お前は、お前ができる事をしろ」

「わかりました」

俺が参加する事がわかってるみたいだ。

「いくぞ」

「おう」

 そういって、彼らは風のように消えた。

「どうしますか? ユリオ様」

セイラが真剣な眼差しで問う。

「秘密基地に戻る」

「わかりました」

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