僕は好きな女の子にどう? 告白していいのか分からない!
神石水亞宮類
第1話 僕は好きな女の子にどう? 告白していいのか分からない!
女友達はたくさん居ても、“好きな女の子とどう付き合えばいいのか?”
僕には分からない!
彼女は僕を、“男友達として見ている。”
僕はそうじゃないのにね。
好きな女の子ができても、“付き合い方が分からない!”
直接彼女に会って言う勇気は僕にはない!
だからといって、LINEだと遠回しな言い方で彼女には伝わらないと思う!
そもそも、彼女に好きな男が居たら僕はどうしたらいいんだ?
手探り状態から、別の女友達に何気なく彼女に好きな男が居ないか探ってみたり
あまりしつこく聞くと? “僕が彼女が好きなのがバレてしまう!”
どうせ! “協力してあげる”とか言って面白がっているだけだ
本気で僕の力になってくれている訳じゃないんだ!
僕は他の子達にバレるのが嫌だから、絶対に彼女の事を露骨に聞かないよ。
でも? どうやったら彼女は僕と付き合ってもらえるのかな?
『あのさ、今度の日曜日! 川崎君、空いてる?』
『・・・えぇ!? 別に予定はないけど。』
『映画でも観に行かない?』
『あぁ、別にいいよ。』
『他の子も、誘ってるから○○広場に、10時ね!』
『・・・あぁ、ううん、分かったよ。』
・・・でも実際に行くと? 誰も来てなくてさ。
僕もまさか、、、?
“二人っきりになると思ってなかったからドキドキが止まらないんだ!”
『えぇ!? 皆は?』
『・・・そ、それが、僕が来たら? 僕一人でさ。』
『皆、用事ができたのかな?』
『そうなのかな。』
『ううん、どうする? 今日は映画見るのやめる?』
『・・・僕はどっちでもいいよ。』
『じゃあ、 “二人だけで映画観に行こうか!”』
『ううん。』
僕は内心、凄く嬉しかった!
念願の好きな女の子と二人きりでデートになったんだからさ。
でも? 彼女は僕をどう想っているのか?
『なんか? 何気に二人きりって初だよね。』
『ううん。』
『照るよね。』
『照れるね!』
『何か食べる?』
『映画だから、“ポップコーンとコーラがいいな。”』
『私も! 映画の時は、ポップコーンとコーラって決めてるの!』
『案外、気が合うんだね!』
『そうだね。』
映画館の中の2時間45分は、僕は何も憶えてない!
彼女と二人きりで、しかも? 隣同士で一つのポップコーンを二人で
食べているだけでドキドキが止まらず頭の中も真っ白になっていた。
映画の内容なんて! 何にも入ってこないよ。
緊張とドキドキで、たまに彼女の真剣に映画を見入っている横顔に
ドキッとして、心臓がバクバク状態!
僕の好きなアクション映画だったのに、映画の事は二の次。
僕は彼女の事で頭がいっぱいだった!
『凄くハラハラして、面白かったね!』
『・・・ううん、』
『どこのシーンが良かったの?』
『えぇ!? あ、あ、う、うん、』
『ちゃんと観てた? 横で寝てたんじゃないの?』
『そうそう、気が付いたら、ウトウトしててさ、』
『じゃあ、また同じ映画二人で観に行くしかないね』
『えぇ!? 僕に付き合ってくれるの?』
『仕方ないじゃない! 付き合ってあげる!』
『ありがとう。』
・・・この日は、これで解散になった。
本当はもっと一緒に居たかったけど? 何をどう話していいのか分からず
そのままお互い家に帰る。
“ふと想うのは? 彼女は僕の事がほんの少しでも好きなのかなって?”
これからはもっともっと、恋愛感情として僕を見ていて欲しいんだ!
甘い考えかもしれないけど、、、?
このまま彼女と付き合えたりしたらいいな。
いい雰囲気になって、何気なく付き合う事になって、そんな関係になればいい!
*
・・・でも? 僕のこの甘い考え方は、“木端微塵に打ち砕かれる!”
彼女に新しい彼氏がデキたんだって!
もう僕にはどうする事もできない!
なんか、こんな事になるなら? “彼女に告白すればよかった!”
告ってフラれたなら? まだ納得もできたのに。
もうこうなったら、僕はどうする事もできないじゃないか!
【僕は馬鹿だ!】
死ぬほど後悔したけど、もう彼女は別の男の彼女になった。
“僕の淡い恋はあっけなく散った。”
僕は好きな女の子にどう? 告白していいのか分からない! 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
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