煌煌と 若人行き交う 停車場の 暗む頭上に 一つの星
のんびりと帰路を辿っているうちに日が落ちてしまった。電車の中は押し合いへし合いしていて、どうにも息苦しい。降りるべき一番ホームに入線しやっとの思いで解放された。改札を通り抜けると、ペデストリアンデッキの前の建物の広告が眩しく地を照らす。放散する光は空に薄いヴェールをかけ、人々から星を隠した。それでも目を凝らすと一つ弱々しい輝きを見つけた。駅舎のすぐ上に、ぽつり。
淡く白んでしまった空にも星はあり、それは故郷で見る光と変わらぬものだった。
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