第9話ウサギとの出会いやお別れは突然に

ちょっとお話はずれるが、私は主人と二人暮らし。

大好きなウサギを飼って、30年近くなる。

ウサギ達の思い出は数多いが、二つの印象的なものがある。

歴代ウサギは数多くいた。一つは、ウサギは多産だと聞いていたが、

ちょっと油断してしまった。一番最初に飼ったオスウサギの

ぴょんに、ミミという凄く小さな仔を奥さんに迎えた。

ミミは、フーフー言いながら廊下に座っていた。

まさかその小さな身体で妊娠しているとは気づかなかった。

翌日、ご飯を上げに言ったら、何と3羽の子供を出産していた。

3羽なら、少ない方だ。親によく似ていてびっくりしたが

可愛かった。ずっと飼う訳に行かず、動物園に引き取ってもらった。

もう一つは、安楽死。白とグレーの可愛い仔だったが、

家に迎えて、一週間ぐらいして、お尻から内臓と血が沢山出て、

夜に病院へ行った。一泊させたが、医師は、身体が小さすぎて

手術に耐えられなくて、どうしようもない。楽にしてあげるのが

一番だと思うと。この仔は、はしゃぐ仔で凄く辛い筈なのに、

私を見てはしゃいだ。私達が納得すると、医師は手早く連れてきて、

甘える私の腕の中で、間もなく注射で永遠の眠りに就いた。

涙がぽろぽろ止まらなくて、医師がペットシーツに包んでくれ、

飾ってあった南天を千切って口元に添えてくれた。

命の儚さを改めて知った日だった・・・。

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