第128話 記憶を無くしてしまう

私は記憶を無くしてしまう。

今自分がどこにいるのか、何をしているのか分からなくなる時がある。

どうしてもコントロールしようにもここがどこかさえ分からなくなる時がある。

だから、写真を撮って思い出そうとしてる。

だけど、友達によって持っている記憶は違うからかき集めても歪な形になってしまう。

走り書きに近いだろうか。

それでも、今日は1人でもちゃんと外に出ることができた。

途中でバスの中で記憶を失ってしまったけれど、それでもそとに出れた。


これはもう頑張ってもどうにかなる問題でもないのかもしれない。

だけど、家族の前だけは記憶を忘れないような自分でいたい。

そしたらあとは苦しくてもどうでもいい。

だから、どんなに辛くても家族の前では本当の自分を見せないって決めている。

それは、きっとこんな自分を家族が見てしまったら、多分嫌われるとは違う、多分だけどショックを受けると思う。

だから、家族の前では本当の自分を見せたくない。

その方が仲が良い家族で居られるはずだから。

どんなに辛くても笑っていたいから。

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