第26話 仕事なんてクソ喰らえ
私にはずっとトラウマがついてきた。
きっとみんなトラウマは少なからず持っていると思う。
でも、トラウマは逃げても捕まえてくる。
果てしなくね。
介護職というのは酷なものだ。
入居者様から言われる言葉よりも同じ介護職から言われる先輩の言葉の方が何倍も苦しい。
知らないじゃ済まされないものだった。
彼らは人の顔をした優柔不断な動物と一緒だ。
介護職の初任者研修の資格を持っていなければ、何を言っても良いのかというくらいパワハラが横行していた。
だが、逆に資格を取ればいつ働けると食い気味に行ってくる。
彼らは私がパワハラでやられたことについて施設長さんが謝ったが、彼は言ったんだ。
『僕らにも悪い所があったのは謝るが、半分は君が悪いと思うよ』
その瞬間にこの施設にいることは自分に害しか生まないことに気づいたのと同時に、こんな施設潰れてしまえと思った。
何も変わることのない体制に私は嫌気が差した。
彼らには自分を変える姿勢という選択肢がないことに凄く苦しくて辛かった。
私がやっとひとつのパワハラから抜け出せたのは1年半後だった。
今でも苦しさは抜けることはない。
薬で何とかなるならこんなにも苦しい思いなんてしないで済むのに、私はずっと苦しいままだ。
私は絶対にこの施設であったことに対して許すことはない。
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