メスガキ性奴隷ちゃん(雑魚)はヤンデレDVご主人様から逃げるそうです

第1話 諦めたらそこで人生終了です

※妊娠に対するネガティブな発言、暴力・レイプ・堕胎の表現があります

※一般的な価値観から逸脱しているキャラクターが多数登場します(主人公を含む)。彼らの意見、行動を推奨する意図は一切ありません。

※閲覧は自己責任でお願いいたします




首を切断されて数秒以内であれば、人間は意識を保つことができるという。


「ごぉめんな゛ざぃいぃぃいい!!!許じでぐださぃ命だけはぁあぁああぁ!!」


頭と胴体がバイバイしてから優に一時間を超えた私は、生首のみで謝罪と命乞いを繰り返していた。頭を足蹴にされてしまった可哀想な私の視界では、首のない自身の胴体が全裸土下座をキめている。


「考え事とは良い度胸だなァ、雑魚魔女が」


現状を整理することで恐怖から逃避していたことがバレたらしい。地獄の底から湧き出たような低音と共に、顔を踏む力が強くなる。うわぁああん怖いよおおおお!クツは舐めるけどクツで踏むのはやめてェ!!!


♡♡♡


どうしてこんなことになったのか。時は数か月前に遡る。


絶賛魔女狩り進行中の現代、魔女の中でも雑魚中の雑魚の私はまんまと魔女狩り執行人に捉えられてしまった。数々の拷問に掛けられたが残念、私は全ての拷問を耐え抜け、魔女裁判に勝利した。


『糞ッ、爪を剥いでも皮を剥いでも顔色一つ変えない…!』『首を切っても死ないぞこいつ!』『さっさと魔女だと言え!この化物が!!』

「誰が言うかバァーーーーーーーーーーーーカ!!!死ね!!!さっさと解放しろ!!!!」


感情のまま煽り倒した私はフンと鼻を鳴らす。死ななくて当然。私は既に死んでおり、呪いで蘇らされたゾンビ系魔女だからだ。痛覚は機能しないし、切れた身体もくっつければ元に戻るし意識も保てる。またくっつけなくてもしばらくすると再生する。そう、私は雑魚でも再生力はピカイチだった。…まぁ、かわりに普通の体なら耐えられる衝撃や力の入れすぎで体が取れてしまうが(雑魚)。


「これで裁判(という名の拷問)は終わりでしょ?ほらさっさと鎖解けよ」

『こんな拷問に耐えられる奴が人間なわけないだろう!監禁だ監禁!』


話が違うだろうが糞が!!そう口に出そうとした瞬間、一つの低音がその場に加わった。


「騒ぐな煩ぇな…」


そう、冒頭で私の頭を足蹴にしたDVクソ野郎の登場である。名前はエイデン、趣味は人体実験、性癖はサドというとんでもない魔女狩り執行人。私を監禁する役目を与えられた彼は、実験体(マウス)・奴隷・下僕としてコキ下した。


「うぎゃああ腕がもう一本生えたあああ!!!切り落とさないと!!!!」

「なるほどなァ」

「何が『なるほど』だ!!人の身体で実験しやがって…するなら他の魔女にしろよDV糞野郎!!…あっ、違います嘘です命令してごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!!」


魔女狩り執行人は私達を人間でなく害虫だと思っているのだろう。魔女狩り執行人に限らず、人々はそういう教育を受けてきた。だからまぁ、クソ野郎の態度は理解できる。納得は一ミリもできないが。

しかし中には魔女を人間扱いする執行人もいるようで、彼に虐待を受ける私に声を掛けてきた奴がいた(自分と同じ人間として見た上で拷問をしていることになるので、むしろやべえ奴だったのだろう)。


「アンタがエイデンの想い人か…アイツ趣味悪ぃな…」

「頭いかれてんの!?好きな相手に拷問する糞がいるわけないだろ!!!そもそも私があのド畜生…エイデン様と恋仲になるなんて恐れ多いですぅ♡♡」


背後からエイデンの威圧的なオーラを感じ、途中から媚びた声を出す。しかし最初から背後にいたようで、髪を捕まれ何処かへ引き摺られてしまう。辿り着いた先は人気の無い場所にある拷問室だった。

まぁそこで行われたことはお察しの通りである。処女であった私にとってはかなり屈辱的で刺激的な出来事で、恐怖の余り失禁した。ジョバーッという音と共に尊厳喪失したのは記憶に新しい。…というか、今更ながらよく忌み嫌う魔女に欲情できたよな。見境無さ過ぎだろ。


実験で泣き喚いてもすぐに復活する私に対し、精神的な攻撃ができると踏んだのだろう。そもそもゾンビ体質の私で実験しても、その結果が普通の人間に適応できるとは考えにくい。そんなこんなで最近は物理的な暴力ではなく性的な暴力を行う事が多かったし、行為がエスカレートしていつからか避妊もされなくなった。


そして今日、薄々気付いていた現実にそろそろ向き合わなければならないと、自分の体調を客観的に振り返ることにした。


☑ 月経予定日を1週間過ぎても月経が来ない

☑ 体がだるい・疲れやすい

☑ 胃がムカムカする・気持ち悪い

☑ いつもは気にならない身の回りのにおいが気になる


なんだよ妊娠確定演出かよ!!!!!(血涙)

箇条書きに自分の状態を振り返る最中、泣きわめきたいのを必死に堪えた。だって今絶賛大流行中の魔女狩りは、魔女の血を絶えさせようとする政策によって行われている。そんな時期に妊娠なんて、ばれたら母体ごと処刑されてしまうだろう。私は大抵の拷問は平気だが、よくある処刑方法、火炙りだけは駄目だった。灰になった肉体は再生できないからだ。


(待てよ、アイツにとってもこれってまずいことなんじゃ…)


執行人が魔女を妊娠させるなんて、アイツも立場的に不味いだろう。処刑させる理由を公表できないなら、きっと死ぬことはない。そう思った私はほっと息を吐くと、いつもの拷問部屋で私をレイプしようとした彼に告げたのである。


―――妊娠したから堕ろしたい、と。


その結果が、冒頭の暴力だった。


♡♡♡


「ごめんなさいごめんなさい避妊できなくてごめんなさいぃぃいッ!!!」


そもそもてめえが避妊せずに馬鹿みたいに腰振ったからこうなったんだけど。度重なるレイプの後の望まぬ妊娠なんて自殺してもおかしくないぞ。死ねよクソ野郎。

そんな本音を飲み込みながら私は謝罪を繰り返す。実験体としての利用価値を失った以上、私が生き残る道は性欲処理だけだからだ。しかし頭への足蹴りは止まず、生理的反応によって視界がぼやけるばかり。ふざけんな下腹部を狙え。


「しっ、子宮!!!わたしの子宮とっていいから!!だから、だから命だけは…!!!」


子どもができない体になれば利用価値は保たれる。元々子どもを産みたいと思わないし産めるような環境下にもいない私は、名案と言わんばかりに命乞いをした。しかし私の案は次の瞬間、一刀両断された。


「いらねえ」


―――す、殺される捨てられる…!!!


感情を削ぎ落したような声音に、そう思った。踏みつけられている以上表情は伺えないが、こんな声は聞いたことがない。彼の中での一線を越えたようだった。

このまま殺されてしまう。そう思ってギュッと目を瞑ったのに、何も衝撃が来ないどころか靴底の感触が離れていく。恐る恐る目を開くと、扉を開けて去っていく彼の背中が見えた。


(チャンス…!!!)


きっと適当な理由をでっち上げて処刑の手続きでもしに行ったのだろう。ふっふっふ、だとしても隙を与えたお前の負けだ。私の生き汚さを嘗めるなよ馬鹿め。


姿が見えなくなった瞬間、クソ野郎を嘲りながら鉄格子が嵌められた窓に寄る。そこからは幾多の魔女の死体が積まれているのが見えた。…そう、このあたりの拷問部屋が執行人に不人気なのは、死臭が匂うからだった。


「よっしゃ死体のフリで脱出作戦実行だ…!!」


私はぐっと身体中に力を入れて窓から出れるサイズに身体をバラけさせると、そのまま死体置き場へと落ちていく。胎内にいる赤子が私の体質を受け継いでいるかなんて知らないが、もし駄目だったとしても手間が省けていいだろう。

死体の山に紛れてこみながら、私は監視の目が少ない晩になるのを待つのだった。




♡♡♡

閲覧ありがとうございました。

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