第3話
私に話しかけてくれる人はもうほとんどいない。
昔よく話しかけてくれた、使用人は感情をなくしてから、よそよそしくなった。
それはそうだろう、感情がないなんて気味悪がられるのが普通なのだから。だからしょうがい、悲しいけどそれが現実なのだから···
貴族は興味本位で近寄って来るだけだから、だから、本心で誰も話してくれないし近寄って来ない。
でも感情がわからないから悲しいとか、寂しいとかいう気持ちがわからない。だからこそ辛い。
ただ、私に唯一本心で話しかけてくれる、
メイドがいる。名前はミリ私の幼い頃からの専属メイドだ。
ある日私はミリに聞いてみた、
「感情がない私が気味悪くないの?」
「そんなことはありません。感情がなくても私にとってお嬢様は大切な方です。感情がなくなってしまったのはお嬢様のせいではありませんし、むしろ私はお嬢様が感情をなくす、きっかけになった誘拐犯を恨んでます。」
「そう思ってくれていて、ありがとう」
「お嬢様は感情がなくてもいい人ですよ、自信をもってください。」
そう思ってくれる人がいるということだけが、
私の支えになっているのかも知れない···
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