第18話 道案内

がまあぶら売りのおじいさんは、僕の気持ちを察してくれたのか

行く道を教えてくれるどころか、道案内までつけてくれるという親切心を見せてくれた


「わしは、ここでがまのあぶらを売らんといかん、代わりに道案内をつけてやろう」

と、近くにいる人を呼んだ


足を引きずりながら歩いてきたのは、軍服を着た男だった

「なんでありましょう?」

まるで上官に話すような口振りで軍服の男は言った

「この若人に道案内をしてくれんか?」

軍服を着た男は僕をカッと睨み付ける

「そんなことを私がやらんとならんですか!?」

「あぁ、お願いしたいところだが、ならんかね?」

軍服を着た男は、はぁとため息をつく

「わかりました」

とは言ったが、今だ不服そうな顔をしている


「おい!ついてこい若造!」

僕の肩をどついて、足を引きずりながら先を歩いていく

僕も慌てて、おじいさんに一礼し、軍服を着た男について行った

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