第3話
「お、お前、セドリック様になんてことを!!」
騎士団長子息のレオンに剣を向けられたことで、
ハッ!!と我に返った。危なかったわ。
まだ戦場にいるということを忘れていたわ.......それにしても、
「か弱いレディーに剣を向けるなんて、あなたも墜ちたものね......」
「黙れ!何がか弱いレディーだ!!それ以上罪を重ねるな!
マリーもこんなにおびえて...かわいそうなマリー。マリーをにらむな!」
マリーマリーうっさい馬鹿義弟のカイン
「自分の罪を悔い改めろ!!」
偉そうに言ってくる、宰相子息のケヴィン
「あーーっ。こいつらあれね、よく小説に出て来る、恋で盲目的になって全然話が通じない、馬鹿な奴らだわ。あんぽんたんだわ」
「あんぽんたん?訳の分からないことを言うな!!」
そう言いながら、レオンは私に剣を振り落としてきた。その瞬間、背筋がぞわって来るような感じがして、身体が動くにくかったけど、
「あっぶねぇだろうが、こいつ!!!」
咄嗟に馬乗りの姿勢から急いで持っていた扇で受け止めそのまま、彼の腹を蹴り飛ばした。
「ぐぉ...........」
レオンの体勢は崩れたものの、意識はあるようで、こちらをにらみつけている。
やるじゃない!この靴、エバンズ公爵家が特注で作らせている、風魔法を応用した魔法石が込められていて、私の魔力とリンクして、自由に風魔法を使えるのよね。
普通の人なら、今ので吹き飛ばされて意識を失うでしょうね。
流石よ。でもね........
「背中がガラ空きなのよ!!!」
<<<ゴキッ!!!>>>
「ぐぁーーーーー........」
レオンの声が小さくなっていき、完全に立ち消えた。
「私がクソドリックを殴れている時点で護衛失格よ、
バー――――――――カ!!」
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