第4章終幕。


「うぉお!」

雄叫びを上げながら、襲ってくる。

終わった。

相手は50人以上はいる。

しかも、それは襲って来ている奴らだけで、まだ、後ろには結構な人数がいる。

ダメだ。

そう、思った時。

ゴロォォ!と雷鳴が聞こえた。

気づいたら、周りの奴らは倒れていた。

これが、我の力?

「あぁ、出来る。あれが!」

ずっと憧れてた。

英雄の、それも稲妻をあやりし英雄の詠唱を!

「やろう」

昔。我に魔法を教えてくれた先生の言葉を思い出す。

『魔法は魔力が必要だ。魔力は尽きる事も増える事もない。なら、魔力は生まれた時から決まっている。魔力があれば、魔法を使える。でも、力の強いものが使えない。簡単に言うと魔力には上限があって、それに見合った魔法しか使えない。それ以上を使おうとすると、出来ない。出来たとしても飛ばない。そして、それでも使おうとすると、自分の何かから、魔力を引き出す。そうなったら、

血を吐き、倒れるだろう』

でも仕方ない。いや、やらなくては!

「大地を震わせ落雷、轟け雷鳴」

詠唱と共に、雷鳴が響き、雲が集まる。

「穿て稲妻」

刹那、周りにいた奴ら全員。

そう、全員に雷が落ちたのである。

その場にいた全員、倒れた。

我も含み。

「かはっ!」

我はもう動けない…!

魔力には予備の魔力がある。

予備電源と言ってもいいだろう。

予備の魔力は増えたり減ったりする。

自分の魔力で魔法を打てない時は予備の魔力てを補う。

それが足りないと放てなくなったりする。

我は自分を守る時に100%が最大として、

30%使った。

しかもさっきのは自分を守る時よりも倍の魔力を使ったから、自分の何かから魔力を引き出しこのザマだ。


もうダメだ。ユウ達が来るまで、何とか耐えなくては。


「痛てぇなぁぁぁ、てめぇ、よくもやってくれたなぁ。お仕置しやろう」

助けて…ユウ…!

そしてそいつは、なにかに切られそうになり、身を引いた。

「ユウ!」

「仲間を何度も何度も嫌な目に合わせて!今から、ぶち殺してやんよ」

「やれる物ならやってみな。来いよ。勇者ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「てめぇぇぇぇぇぇぇ!」

激しい戦いが始まり、自分をサクタが助けてくれた。

「サクタ!ユウを!」

「分かってる。僕も行きたいんだけど、行ったら、僕は粉々になると思う」

「…」

その通りだ。下手に入ると、ユウの邪魔になり、自分が足でまといになり、死んでしまう

そのぐらい、激しい戦いだ。


「はははは!どうしたぁぁぁ!?前より弱くなってるんじゃないかぁぁぁ!?」

「うるせぇ!」


「サクタ!どうにかあやつに二酸化炭素を発生させて、動きを封じれるか!」

「いや、あいつはそれを狙っていると思います」

「!?どうゆう事だ!」

「動きが、場所が、何をされても耐性が付けるようにされています。」

「じゃあ、もう!」


「ファイヤボール!」

「なんでそんな近くでやってんだぁぁぁ!?バカなのかぁぁぁ?」

「ちげぇよ」

「!?火の塊が止まった!?」

「俺は、発射出来ないんだよ。だからそうやって、近づくと、」

「あっ!っっっっ!」

「だろうな。終わりだ」

「クソがァァァァ!」



「終わったな…」

「そうだな。ユウ。ありがとう。助けてくれて。礼を言うぞ」

「あぁ」

「さて、次のとこ行きましょう」

「そうだな。魔王ももうすぐだ。そうすれば、アイツに会わなくていい。」

「あぁ、もうアイツに会いたく無いからな。早く倒そう」


第4章終幕。

開幕-

「追放されるの?私、勇者なのに?」

「あぁ、とっとと去れ」


「これからどうしよう。」

                 第5章

「集まり、去って、失う。」

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