野良犬と遭遇

空き缶を蹴っ飛ばしながら歩いていると、道ばたにいた野良犬に当たってしまった。


野良犬は俺の方をキッとみてくると、猛ダッシュでこっちに向かって走ってきた。


ヤベー!


あそこの野良犬、超こえー奴だ!


噛みつかれる前に逃げるが勝ちだ!


俺は危機を回避すると、近くにあった

フェンスの上に急いでよじ登った。


急いで金網を降りようとすると案の定。

野良犬にケツの部分を噛みつかれた。


「は、離せぇー!!」

「くそぉおおおっ!!」


勢いあまって野良犬を振り払うと、あのバカ犬が俺のズボンを噛みつきながら、口で引き裂いた。



「のあああああああっ!!」



俺はその反動でそのまま向こう側の

フェンスへと落ちた。


「いってぇ~!!」

「あの野良犬フザケやがって!!」


 野良犬は向こう側のフェンスで、勝ち誇ったようにニヤリと一瞬笑った。


俺は立ち上がると直ぐに気がついた。


 ケツのほうのズボンが、引き裂かれて穴があいていた。


「ど、どうするんだよこれ…!?」

「こんなところでだれかに見られたら、超恥ずかしいじゃん!」


俺はケツの部分を鞄で隠すと、急ぎ足で家に向かった。


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